風のゆくえ の商品レビュー

川上杏子(著者)

2010/01/01

戦後、満州を追われ、流浪の日々を余儀なくされた少女のお話です。

少女にとっての家、帰るべき場所は満州であって日本ではない。
そして、その家はもう存在しない。

帰るべき場所を失い、またいつ失うかわからない、
そんな漠然とした重苦しい不安が描かれていると思います。

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私は急いで目をつぶり、そして足元を見る。私の本当の居場所は何処だろう。
今は臨時、臨時にここにいるという気持ちがこびりついて離れない

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