ユングとキリスト教 の商品レビュー
超良かった。 ユングによる西洋精神史の読み解き。 古代人の内的事象や心理的世界、精神の深層にまで降りていこうと意気込むユングの姿勢からは多くのことが学べる。近代ヨーロッパの「影」を見ることは外部からヨーロッパを俯瞰して見ること。 アジアや異民族との交流を盛んに行なっていた彼の態度...
超良かった。 ユングによる西洋精神史の読み解き。 古代人の内的事象や心理的世界、精神の深層にまで降りていこうと意気込むユングの姿勢からは多くのことが学べる。近代ヨーロッパの「影」を見ることは外部からヨーロッパを俯瞰して見ること。 アジアや異民族との交流を盛んに行なっていた彼の態度に尊敬する。 古代〜中世を知るための宗教、神話への取り組みは今後も続けていきたい。 著者のバランスが取れた知識や批判的目線も良かったです。
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タイトルには「キリスト教」とありますが、キリスト教そのものを検証するのではなく、世界の宗教や信仰に映された世界観や人間観から深層心理学を考える本です。「0か1か」「善か悪か」みたいな二元論にちょっと違和感を感じている方におすすめです。 ( オンラインコミュニティ「Book Ba...
タイトルには「キリスト教」とありますが、キリスト教そのものを検証するのではなく、世界の宗教や信仰に映された世界観や人間観から深層心理学を考える本です。「0か1か」「善か悪か」みたいな二元論にちょっと違和感を感じている方におすすめです。 ( オンラインコミュニティ「Book Bar for Leaders」内で紹介 https://www.bizmentor.jp/bookbar )
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題名の割に大半はキリスト教の話、とも言える。ユングとキリスト教が別々なのではなく、ユングによるキリスト教、と言った方がしっくりくる。 深層心理について、主に女性原理や悪の存在/非存在などについて。聖書以前があり、原始キリスト教があり、その後確立していく流れを叙述しながら、影の部分...
題名の割に大半はキリスト教の話、とも言える。ユングとキリスト教が別々なのではなく、ユングによるキリスト教、と言った方がしっくりくる。 深層心理について、主に女性原理や悪の存在/非存在などについて。聖書以前があり、原始キリスト教があり、その後確立していく流れを叙述しながら、影の部分としてのグノーシス主義や異端に着目し、それが形而上学の影から科学・技術の形を借りて流れだしたという、2000年にわたる西洋精神史の掘り起こしは読む者を圧倒させる。 第一章のフロイト・ユング・ウェーバー・フロムの議論の方向の整理もだいぶ面白い。
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