友がみな我よりえらく見える日は の商品レビュー
ちょっと心に留まるようなエピソードを集めた本。ときどき、そんな思いにさせられるあのフレーズがタイトルになっているのにひかれて読んでみた。みんな大変なのに何とかかんとか生きているんだなあと思いつつ、自分はこれほど大変じゃないとか気の毒じゃないとか思ってしまいそう……。そんな思いで元...
ちょっと心に留まるようなエピソードを集めた本。ときどき、そんな思いにさせられるあのフレーズがタイトルになっているのにひかれて読んでみた。みんな大変なのに何とかかんとか生きているんだなあと思いつつ、自分はこれほど大変じゃないとか気の毒じゃないとか思ってしまいそう……。そんな思いで元気になったり頑張ろうとか思っちゃうのってよくないと思うんだけど、そう思ってしまいそう。 「友がみな~」というのは知ってのとおり石川啄木の詩歌だけど、「友がみなわれよりえらく見ゆる日よ 花を買ひ来て妻としたしむ」っていうことを初めて知った。なーんだ、仲のいい妻がいるんなら、友がえらくなったってどってことないじゃん!
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水野敬也氏「スパルタ婚活塾」を書いたきっかけとされる著書。著者が市井の人を題材に「困難に遭遇し、プライドを根こそぎにされ、自分を道端にころがっている小石のように感じる時、人は自分をどのように支えるのか?」をテーマに、ルポルタージュにまとめるスタイルは、本書が初めてとなる。 し...
水野敬也氏「スパルタ婚活塾」を書いたきっかけとされる著書。著者が市井の人を題材に「困難に遭遇し、プライドを根こそぎにされ、自分を道端にころがっている小石のように感じる時、人は自分をどのように支えるのか?」をテーマに、ルポルタージュにまとめるスタイルは、本書が初めてとなる。 しかし、「スパルタ婚活塾」でも引用されている、「容貌」の一節は本当に切ない。 「喫茶店で初めて会った時に、木村信子(46歳)はこういった。 『こんなふうに男の人と二人で話をするの15年ぶり。緊張してます。』 木村は男性と恋愛をしたことがない。彼女が男性を拒否しているわけではなく、男性のほうから彼女に声をかけてこないのだ。自分の外見が美しくないから、男性の関心が向かないのだと彼女は思っている。 『ど近眼だし、出っ歯だし、あごが張ってるし、全然良くない』という。 木村は20年近くひとりで暮らしている。」というくだりでスタートする。この後の片思いの経験の話は、よくある話といえばそれまでだが、あまりにも切なすぎる。。。 そのほか、芥川賞作家の落ちぶれていく話や、竹中工務店をやめてホームレスになった人の話など、染みる。。。 以下、あとがきより。 「劣等感にさいなまれ、自尊心が危機におちいったとき、私はノートに向かう。経験したことをちくいち再現する。すると、彼我の違いがハッキリする。彼になくて我にある良いところを探す。ひとつでも二つでも三つでも。そうやって、私は自尊心を回復してきた。 本書はその延長線上にある。 人が傷つき、自尊心を回復しようともがいている時、私の心は強く共鳴する。 … 私の心はギュッとつかまれたような感じになった。 本書に登場しなかった人を含めて、様々な人に会い、話を聞き、行動をともにした。そして今、こう思っている。 人はみんな自分をはげまして生きている。」
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同情、優越感、安心、不安、焦燥、自己嫌悪。 正直、これを読んで自分は何を感じるべきなのか、著者はなにを感じてほしいのか、わからなくて悩んみました。 でも、きっとこう感じてほしいという狙いはないんでしょうね。 あくまでも「こんな人がいる」というドキュメンタリーであって、感じることは...
同情、優越感、安心、不安、焦燥、自己嫌悪。 正直、これを読んで自分は何を感じるべきなのか、著者はなにを感じてほしいのか、わからなくて悩んみました。 でも、きっとこう感じてほしいという狙いはないんでしょうね。 あくまでも「こんな人がいる」というドキュメンタリーであって、感じることは人によって違って当然なのだと思います。 ただ、こういう本は苦手だな、と思いました。 自分自身、他人に踏み込んでいくことが苦手だからでしょうね。
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暗い本だな~と思いながら読んでるうちに 引き込まれて、一気に読んだ 不思議な魅力がある ただ、この本を読んでも 「我よりえらく見える日」を癒してはくれない 4.4点
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