パラダイム再考 の商品レビュー
トマス・クーンによって提唱され、科学史のみならずさまざまな学問分野にインパクトをあたえた「パラダイム」という概念について、14人の論者たちが論じた論文を収録しています。 本書は三部構成となっており、第一部ではパラダイムという概念そのものについて深く切り込んだ論考が集められている...
トマス・クーンによって提唱され、科学史のみならずさまざまな学問分野にインパクトをあたえた「パラダイム」という概念について、14人の論者たちが論じた論文を収録しています。 本書は三部構成となっており、第一部ではパラダイムという概念そのものについて深く切り込んだ論考が集められているのに対して、第二部と第三部ではもうすこし広い観点から「パラダイム」の概念が引き起こしたインパクトを見るためにも有益な内容となっています。たとえば、第二部に論文を寄せている生物学者の柴谷篤弘は、みずからの生物学研究における「パラダイム転換の個人史」を論じています。また第三部に論文を寄せている松本三和夫や吉岡斉は、「パラダイム」という概念によって示された視角から、科学社会学的な考察を展開しています。
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