フローラ逍遙 の商品レビュー
美しい花々を描いた、…
美しい花々を描いた、華麗で妖しい魅力に溢れた博物誌です。挿絵も美しい。
文庫OFF
<再登録>晩年に書かれた植物をモチーフにした随筆集。独自の美意識で語られる花のエピソードはどれも印象的で、読む植物図鑑といった感じです。挿入されているカラーの植物画も素敵。
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花にまつわる短いエッセイと、それぞれの花の絵をたっぷり収録してある至福の一冊。 大学の先生がこの本の単行本を持っており、それがあんまり美しい装丁だったので、これいいな、澁澤で卒論やったし、先生くれないかしらと思って、それとなく、「先生、フローラ逍遥持っておられるんですね!」と言...
花にまつわる短いエッセイと、それぞれの花の絵をたっぷり収録してある至福の一冊。 大学の先生がこの本の単行本を持っており、それがあんまり美しい装丁だったので、これいいな、澁澤で卒論やったし、先生くれないかしらと思って、それとなく、「先生、フローラ逍遥持っておられるんですね!」と言うと、「うん、なかなかきれいだろう。それはきれいだから他の本とは別のところに置いてるんだ」と返されて、あ、これはもらえないなと悟り、潔く諦めました。自分で古本を探して買いたい。それくらい魅力的な一冊だと思います。
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読んで良し眺めて良しの美しい本です。 文章は花についてのあれこれ、旅の思い出や西洋東洋織り交ぜての逸話で世界が広がります。 花の絵も美しい。趣きがあるし澁澤龍彦の文章には写真よりも絵のほうが似合う気がします。 時折眺めるために、手元に欲しくなりました。難しそうだけど探そう。。
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まだ読みきれてない本の一つですが、、、 お花についてのお話や作者のエピソードが挿絵と一緒に載っています!文章は難しいです! 今のところは紫陽花と水仙の内容が お気に入りです!その影響で ギリシャ神話にも手を出し始めてしまいました。 飛鳥ちゃんへ お花を知るっていいことですね! ...
まだ読みきれてない本の一つですが、、、 お花についてのお話や作者のエピソードが挿絵と一緒に載っています!文章は難しいです! 今のところは紫陽花と水仙の内容が お気に入りです!その影響で ギリシャ神話にも手を出し始めてしまいました。 飛鳥ちゃんへ お花を知るっていいことですね! 庭に沢山のお花を植えて、 毎日朝の早い時間からお水をあげて 手足に土をつけたり、服に虫をにつけて 帰ってくる祖母を思い出しました。 懐かしい記憶です。 私は生粋のおばあちゃんっ子で 毎日おばあちゃんと寝ていました。 朝起きたらおばあちゃんの膝に座るのが 当時の私のモーニングルーティンでした笑笑 いつも朝の外の匂いがしました。 そういう記憶って愛おしいですね! 飛鳥ちゃんの幼少期の好きな記憶は なんですか?今度どこかで聞きたいです✨
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この間にわかに澁澤龍彦を再読したくなり、BOOKOFFオンラインで6冊ほど大人買い。これはその中の一冊。 タイトル通り、花を取り上げて解説したエッセイ。 図版も多数収録されていて、目でも楽しめた。安定の平凡社ライブラリーだ。 博覧強記な澁澤龍彦だから、花を題材にしても想像の翼...
この間にわかに澁澤龍彦を再読したくなり、BOOKOFFオンラインで6冊ほど大人買い。これはその中の一冊。 タイトル通り、花を取り上げて解説したエッセイ。 図版も多数収録されていて、目でも楽しめた。安定の平凡社ライブラリーだ。 博覧強記な澁澤龍彦だから、花を題材にしても想像の翼は西洋と東洋、幼年時代や最近の旅の記憶など自由自在に羽ばたいている。作者の頭の中を覗いているようで楽しい。 一冊持っていて、何回か再読するのに最適。
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澁澤さん生涯最後のエッセイ集にして、私の大のお気に入りの1冊です。いつか単行本が欲しいと思いつつも、なかなか手に入らず苦悶しております。ほすぃ… 禍々しいと言うよりは、澄み渡って優美なドラコニアの花々を鑑賞できます。八坂安守さんの図版解説も読み応えたっぷり! 何度も読んでしまう。...
澁澤さん生涯最後のエッセイ集にして、私の大のお気に入りの1冊です。いつか単行本が欲しいと思いつつも、なかなか手に入らず苦悶しております。ほすぃ… 禍々しいと言うよりは、澄み渡って優美なドラコニアの花々を鑑賞できます。八坂安守さんの図版解説も読み応えたっぷり! 何度も読んでしまう。 「なぜ流行歌には林檎が好まれるのか。そんなこと、私に分るはずがない」 ここでクスッと笑ってしまった。ホントにどの本も好きですよ、澁澤さん
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花、果実など植物に関するエッセイを25の章に分け、フルカラーの図版を挿入した澁澤晩年の美しい書物。 澁澤が取り上げている植物は以下の25種。 水仙、椿、梅、董、チューリップ、金雀児、桜、ライラック、アイリス、牡丹、朝顔、苧環、向日葵、葡萄、薔薇、時計草、紫陽花、百合、合歓、罌粟...
花、果実など植物に関するエッセイを25の章に分け、フルカラーの図版を挿入した澁澤晩年の美しい書物。 澁澤が取り上げている植物は以下の25種。 水仙、椿、梅、董、チューリップ、金雀児、桜、ライラック、アイリス、牡丹、朝顔、苧環、向日葵、葡萄、薔薇、時計草、紫陽花、百合、合歓、罌粟、クロッカス、コスモス、林檎、菊、蘭。 鎌倉の自宅の庭に咲く花から、幼少期に記憶、旅の思い出、 ギリシア神話、プリニウス、童謡、文学、美術、歴史など東西を問わず、澁澤の広く深い博学が何気なく散りばめられ、ドラコニアに咲く花は溢れんばかりです。 椿にはマルグリット・ゴーティエ、 董には芭蕉、 金雀児には、黄色に咲き乱れるジル・ド・レ領地の野原の夢想をジュネの文章で紹介し、 薔薇には、ルドゥテの絵を入れることを忘れない。 庭の土いじりもしたこともなく、草木を植えたのも数えるほどしかないという澁澤は、『太陽』という雑誌の連載として書いたこの植物のエッセイは、晩年、自らの癒しになり得ただろうか。 手元に置くべき書物である。
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25種の花について、美しい図版とともに澁澤さんの幅広い知識や思い出が語られている。はじめて知ることがたくさんあった。桜の章がとくに好き。
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雑誌「太陽」に2年間にわたって連載された花についてのエッセイ。花々の美麗なカラー図版入りでぱらぱらと眺めているだけでも楽しい。読んでいると澁澤龍彦が好んで愛でた花は豪奢な大輪な花よりは、控えめな楚々とした雰囲気のある花であるらしい。思い返してみると普段生活していて、花を見ることが...
雑誌「太陽」に2年間にわたって連載された花についてのエッセイ。花々の美麗なカラー図版入りでぱらぱらと眺めているだけでも楽しい。読んでいると澁澤龍彦が好んで愛でた花は豪奢な大輪な花よりは、控えめな楚々とした雰囲気のある花であるらしい。思い返してみると普段生活していて、花を見ることが少なくなったように感じる。子供時代は空き地にコスモスやマーガレット、蓮華、彼岸花など野放図に生えていて勝手に摘み取って遊んでいた。そこら辺に花を見なくなったのは空き地が無くなっているせいかもしれない。花弁の色、形、香り、花はそこに咲いているだけで何かを象徴しているように思える。一輪の花もまたそれだけで完成した小宇宙なのだ。
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