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魂が癒されるとき の商品レビュー

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2010/04/17

津村氏の書いたものは前から好きであったが、この対談も期待を裏切らなかった。帯津氏 の他の対談などはいくつか読んでいるが、西洋医学と気功、東洋医学、心理療法等を結合したガン治療の、帯津三敬病院での具体的実践をまとまった形で読めて、興味深かった。 津村氏は、日本に気功を紹介し広めた...

津村氏の書いたものは前から好きであったが、この対談も期待を裏切らなかった。帯津氏 の他の対談などはいくつか読んでいるが、西洋医学と気功、東洋医学、心理療法等を結合したガン治療の、帯津三敬病院での具体的実践をまとまった形で読めて、興味深かった。 津村氏は、日本に気功を紹介し広めた草分け的存在であり、その文章にはつねに広い視野 と見識、おおらかな温かさが感じられる。帯津氏もガン治療の現場に気功を導入して大きな 成果を上げる、日本の気功界の代表的な人物だ。その二人の対談が面白くないはずがない。   津村氏が日本に気功を紹介する過程での、帯津氏がガン治療の現場に気功を導入するうえ での、それぞれのいきさつや苦労が興味深く語られる。中国気功界の問題点や中国気功界に 日本の岡田虎二郎、藤田霊斎、霊子術などが与えた大きな影響など興味深い話題もある。   二人とも外気治療に対し一定の評価をしつつも、金銭をとっての外気治療にはかなり批判 的である。あくまでも自己鍛錬が中心で、気功師はそれを援助するのがいいという考え方のようだ。日常生活の中で気功をどう生かすかを大切にしている。   本書に一貫して流れているのは、人を癒す、癒されるということを狭くとらえず、武術気 功、芸術気功、教育気功、環境気功など気功全体とのつながりのなかで治療文化を理解する と言うことだろう。さまざまなジャンルを含む気功を、自己調和、生命場の調和を深めていくプロセスとしてとらえ、そうした意味での自己成長の流れのなかで治療や癒しを理解する、あるいは宇宙との一体感というような「さとり」をも理解するということだろう。   この対談は、いま読んでも新鮮で、逆に気功ブームが去って久しい今だからこそ学ぶとこ ろが多いと思った。 ☆気功全体へのもう少し入門的な良書としては、津村喬『気功への道』創元社)を挙げたい。気功の定義から始まり、伝統気功と現代気功の歴史の簡潔な紹介、気功法の紹 介の紹介と、密度の濃い内容となっている。Amazonなどでも入手可能のようだ。

Posted byブクログ