俵万智のハイテク日記 の商品レビュー
積読本ふと目に止まる稀少本値段じゃなくて内容だけど(←私の作です) 95年発行文庫本。俵万智は1990年からイチからパソコンを使い始め、突然「ASAHIパソコン」誌に連載を始める。当時の読者はハラハラか、クスクスか、共感して読んだのかもしれないが、今読むと平安女史の日記を読んで...
積読本ふと目に止まる稀少本値段じゃなくて内容だけど(←私の作です) 95年発行文庫本。俵万智は1990年からイチからパソコンを使い始め、突然「ASAHIパソコン」誌に連載を始める。当時の読者はハラハラか、クスクスか、共感して読んだのかもしれないが、今読むと平安女史の日記を読んでいる気分になる。 はじめに 今、私はこの「はじめに」をワープロで書いています。2年前、たどたどしい手つきでキーボードを叩き始めたときには、ワープロでいきなり原稿を書けるようになるなんて想像もできないことでした。「はじめに」を書き終えた暁には、私は電話回線をワープロにつなぎパソコン通信を利用して、原稿を送ります。そんなことまで、できちゃうのです。編集者は原稿を、彼のパソコンの画面で読み、そのまま本の印刷に回しますから、そこまでは一切紙は使われません。スピーディーで、しかもなかなかの資源節約、であります。(9P) と、の文章を読んで皆さんもいつの時代か?と思われたのではないでしょうか? これらの技術は今では「ハイテク」 ではなく「ローテク」の世界です。ちなみに、私はワープロではなくて、スマホでこの文章を、音声入力で書いています。 俵万智がワープロに挑戦しようと思ったのは、短歌の会で「短歌の順番の入れ替えが簡単にできる」と聞いたからです。この話は魅力的だったようです。歌集を作るとき、並べ変えることによって歌の印象ががらりと変わることも多いから。 できたよーん、と思ったら 3時間の苦労が水の泡 ふぇーん ワープロの手紙の文字のぬくもりを知るワープロを使い始めて 彼女が初めてハイテク日記をワープロで書いて、編集部に送るとき、『電話のモジュラーという線をぶちっと抜いて、オアシスにつなぐ。それからキーボードを叩いて、ピコパコッピッ。「ニフティー・サーブ」と言うパソコン通信のネットワークにアクセスする』と書いていました。とっても懐かしい言葉がたくさん。 懐かしいNIFTY ! 彼女も例にもれず、すぐにいろんな情報サービスやフォーラムを覗きだします。「あんまり急にやりすぎると、体に毒だよ」との注意は馬耳東風。(←この頃はニフティがあらゆるインターネットの代表だった。今は昔) 俵万智のお父さんはさらに、囲碁フォーラムに夢中。オンライン掲示板で五万円も使ってしまった。さらには、オフライン(オフの事)にも参加していたよし。(←昔のインターネットは、お金がかかったんです。私もいっとき映画フォーラムに夢中になりました。10分ぐらいで文章をダウンロードして、通信を止めて読み込み、そのあとまた通信を繰り返す。日本中に、玄人はだしのミニ映画評論家は山ほどいることを初めて知ったのがこの時です) 世の中は玄人はだしばっかりと知らされた時代(とき)インターネット(←稚作) 第二歌集「かぜのてのひら」は初めてワープロで打ち込んで歌の並べ方を考えたらしい。 オアシスくんの病名は、突発性顔面真っ青症。(←1か月近く修理に出したらしい) パソコンでも使えるオアシスのキーボードをアスキーと言う会社が開発した話。(←もう何処かの博物館にあるかのような話も最新の情報として出てくる) 以上、第一稿は音声入力で書いた。 しかしながら、知ってる人は知ってると思うが、 音声入力は誤字が大変多い。よって、推敲にかなりの時間を要する。結果、普通の入力で書いたのとほとんど同じ時間を要する。また、考えずに喋るとダラダラ長い文章になりやすいという欠点もある。まあ、既製文書の入力は速いという良い点もある。痛しかゆしである。
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