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文化大革命と現代中国 の商品レビュー

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2022/11/03

造反派、走資派、紅衛兵、修正主義、左派、極左、右派……時代時代で皇軍にも賊軍にもなる文革期の複雑な政情は本当に一筋縄で理解し得るものでなく、余華の『活著』の実写映画(葛優主演)でも共産党に忠実に仕事をしていた牛鎮長が突然走資派と呼ばれて批判されたり、福貴(葛優)の娘婿(当時まだ婿...

造反派、走資派、紅衛兵、修正主義、左派、極左、右派……時代時代で皇軍にも賊軍にもなる文革期の複雑な政情は本当に一筋縄で理解し得るものでなく、余華の『活著』の実写映画(葛優主演)でも共産党に忠実に仕事をしていた牛鎮長が突然走資派と呼ばれて批判されたり、福貴(葛優)の娘婿(当時まだ婿候補)が福貴の家に向かうのをみた人が福貴に「造反派の連中が大勢ひきつれてお前の家に向かっているぞ!」と言って注意したり(造反派を少なくとも良いものとは思っていない言い方に聞こえるが、毛沢東は造反有理と言って造反派を受け容れ利用した)、背景を知らないと意味の理解できないことが沢山あって困る。今までは表層だけみて理解したつもりだったが、最近は中国を知るのにはやはり共産党の歴史を知っておかないとと思い読み始めた。しかし国際情勢とも関係するためやはり難しい。

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2018/10/10

文化大革命の原点◆嵐の前夜◆文革の全面展開と上海「一月革命」◆軍の台頭と九全大会◆林彪事件から四人組追放へ◆文革終了・継承から否定へ◆文化大革命とは?

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2016/01/28

老舎という作家は、1966年文化大革命が始まった年に、後衛兵たちに暴行され、入水自殺したそうです。ノーベル文学賞候補だったかもしれないといわれている作家です。こうした人々が沢山なくなっているんでしょうね。 1981年中国共産党は「歴史決議」で「「文化大革命」は指導者が間違って引き...

老舎という作家は、1966年文化大革命が始まった年に、後衛兵たちに暴行され、入水自殺したそうです。ノーベル文学賞候補だったかもしれないといわれている作家です。こうした人々が沢山なくなっているんでしょうね。 1981年中国共産党は「歴史決議」で「「文化大革命」は指導者が間違って引き起こし・・・・・・」と文革を全面的に否定しているのが、救いです。 1981年の特別法廷で4人組他何人かが裁かれているようですが、本当は、もっと膨大な人々が裁かれなければならないのでしょう。たとえ、文革に自分の青春をメチャクチャにされた人のなかにも・・・・・・ 今の日本に生きている限り、ひとごとではありません。

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2011/05/21

[ 内容 ] [ 目次 ] [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った...

[ 内容 ] [ 目次 ] [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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2010/07/16

毛沢東の起こした文化大革命の概説を行っている。今の経済発展に伴う近代的ビルが立ち並ぶ中国ではあるが、それからは想像もつかないほど革命イデオロギーにまみれた中国の姿が1960~70年代にはあった。 最後の章では、「文化大革命とは一体何で、何が目的であったのか。」ということについ...

毛沢東の起こした文化大革命の概説を行っている。今の経済発展に伴う近代的ビルが立ち並ぶ中国ではあるが、それからは想像もつかないほど革命イデオロギーにまみれた中国の姿が1960~70年代にはあった。 最後の章では、「文化大革命とは一体何で、何が目的であったのか。」ということについて語られている。 毛沢東の起こした革命は、都市の工業プロレタリアではなく、農村からの革命を志向した。この時点で唯物史観からは、すでに外れていると云っていい。その毛沢東の中華人民共和国建国という「共産主義革命」は、そもそも「共産主義」のイデオロギーに基づくものであったのか。そもそもこの時点からの検証が始まる。 そして文革自体の検証に移る。中ソ対立がその根底にあったり、毛沢東・林彪が劉少奇・鄧小平を初めとした走資派を追い出すための権力闘争である、とか、文革を世界に輸出するためである、とか、色々語られている。一筋縄では語れない。 その後四人組逮捕ののち、華国鋒・鄧小平らを首脳とする政府は、歴史決議を発表し文革の終結を宣言する。 特に最後の章は、今にも通ずる中国の本質をあらわしていると言える。「封建的な移行が破壊されることなく社会主義革命を迎えた中華人民共和国は、毛沢東崇拝などを始めとする「皇帝崇拝」と何も変わりがない。」という点。専制国家という点では、共産党であろうと皇帝であろうとたしかにかわりはない。

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