文明の衝突か、共存か の商品レビュー
ハンティントンの「文明の衝突」論を受けて開催されたシンポジウム「文明の衝突か、共存か」に基づいています。 編者の一人である山内昌之が、巻末の蓮實重彦との対談の中で「ハンチントン論文それ自体にはほとんど意味がないというのが、もはや了解事項と言ってもいいかもしれません」と述べている...
ハンティントンの「文明の衝突」論を受けて開催されたシンポジウム「文明の衝突か、共存か」に基づいています。 編者の一人である山内昌之が、巻末の蓮實重彦との対談の中で「ハンチントン論文それ自体にはほとんど意味がないというのが、もはや了解事項と言ってもいいかもしれません」と述べているように、執筆者の多くがハンティントンの「文明の衝突」論に対する批判を述べています。それらの批判を大きく分けるならば、「文明」概念それ自体を問いなおすもの、地域文化研究を通してハンティントンの枠組みの相対化を図るもの、そして「文明の衝突」という枠組みそのものが、ヨーロッパないしアメリカが他者をどのように表象し、そこに映される自己をどのように表象しているのかを示すものとして考察をおこなっているものの3つがあるように思います。
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