私の美男子論 の商品レビュー

森茉莉(著者),大倉舜二

2009/10/04

まあ、なんというか、コレクターズアイテムみたいなもんなんですけど。森茉莉が人物論をするとなんだか可笑しい。彼女のその人物への思い入れが膨らんでいって、元の人物とは別人格がもう一人できちゃうんである。あんまり思い入れてないと、意外に鋭い観察眼が威力を発揮したりするんであるが。もちろん、人と違った部分で。たしかこれ雑誌『ミセス』の企画で、インタビューして写真撮ってという連載もののエッセイなのよね。こういう形でまとまるとまた別の資料的な面白さがあります。1960年代中ごろの三島由紀夫、仲代達矢、岡本太郎などが登場。わ、若い。