バラバラの名前 の商品レビュー

清水義範(著者)

表題のバラバラの名前…

[文庫ＯＦＦ]

表題のバラバラの名前他、一攫千金人生、配分王、などが収録。

2019/12/12

2019.11.30市立図書館
（たぶん読んだことないと思って借りたけれど、わりとすぐあとに新潮文庫入りしている模様で、そっちで読んだ気もする）
表題作「バラバラの名前」以下、「一獲千金人生」「配分王」「新作落語」「モットー選定会議」「インタビュー」「渋滞原論」「旧石器の男」の8篇。
単行本は1993年刊。作品によっては、人物の造形や考え方にああ昭和（の終わり頃）だなぁ、という感慨が強く感じられ、この30年ぐらいでずいぶん世の中の雰囲気はかわったんだなと気付かされる。そして、ちょっと内容としては古いとはいえ、典型的な言動のようなものをほんとによく観察して描写しているのでそれがおもしろい。貴重な時代考証資料と言ってもいいかもしれない。たとえば「インタビュー」はそれ。