アメリカン・サイコ(上) の商品レビュー
ウォール街で働く、流…
ウォール街で働く、流行にしか興味のないエリートサラリーマンは、実は夜な夜な猟奇的な殺人を繰り返す殺人鬼だった、というストーリー。着目すべきは、その空虚な精神性なのですが、どうも殺人の場面の気持ち悪さばかりが目についてしまいました。
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懐かしきバブル時代。…
懐かしきバブル時代。 話はブランド物、洋服、化粧品、流行のレストラン。 金にも不自由しない。 こんな主人公が、不可解な激情にとらわれ、人殺しを重ねていく・・・映画化に反対する猛運動がおこり、問題となった、いわくつき小説
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端役みたいな人も含め、あらゆる人物の登場に際して執拗に繰り返されるブランドの羅列が、どうしてもかったるく感じてしまう(途中から読み飛ばすことにしたけど)。でもそれ自体が、サイコな雰囲気を盛り上げるのに一役買っているという見方も出来るのかも。とりあえず前半終了したけど、今のところ、...
端役みたいな人も含め、あらゆる人物の登場に際して執拗に繰り返されるブランドの羅列が、どうしてもかったるく感じてしまう(途中から読み飛ばすことにしたけど)。でもそれ自体が、サイコな雰囲気を盛り上げるのに一役買っているという見方も出来るのかも。とりあえず前半終了したけど、今のところ、そこまで猟奇的な事件は起こっていなくて、不謹慎だけどやや肩透かし。後半戦、いかなるサイコキラー振りを発揮するのか、期待半分、不安半分。
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高度消費社会が頂点となった80年代のニューヨーク。ウォール・ストリートのエリートビジネスマン・パトリック・ベイトマンが狂ったように猟奇殺人を繰り返す物語。 エリート仲間たちとファッション競争に興じるベイトマンの日常は固有名詞の連続だ。どのページを開いてもカルヴァン・クライン、...
高度消費社会が頂点となった80年代のニューヨーク。ウォール・ストリートのエリートビジネスマン・パトリック・ベイトマンが狂ったように猟奇殺人を繰り返す物語。 エリート仲間たちとファッション競争に興じるベイトマンの日常は固有名詞の連続だ。どのページを開いてもカルヴァン・クライン、プレモンヴィル、クリスチャ・ラクロワ、ジェフリー・ビーン、『GQ』、アパルトヘイト、シドニー・ラリッツィ・・・スーツ、名刺、ハンカチ、デンタルフロス、政治情勢、時事問題、音楽、スポーツ。すべての描写が記号の羅列で表現されていて、読んでいてアンディ・ウォーホールのトマト缶のリトグラフを思い出す。 アパルトヘイトやユーゴ内戦のような深刻な話題と最新流行のレストラン、そしてスマートな名刺のデザイン。彼らヤング・エグゼクティブの会話ではすべてが同列に扱われれていて、彼らの奥行きのない表層的な世界を記号が飛びかっては消えていく。 最終的に猟奇殺人すらもファッションにしてしまうベイトマンの描き方は素晴らしかった。表層的な世界ではすべてが同列であり、アルマーニのスーツやミュージカル『レ・ミゼラブル』や中東和平や猟奇殺人は同列に語られる出来事なのだ。 人を細切れにした後にレストランに戻り、トレンドな話題に興じ、また人を細切れにし、またトレンドな話題に…… 物語上のドラマの徹底的な抑止と細部の緻密な描写は強烈な資本主義的ナルシシズムを持つ空虚な男ベイトマンを大量消費社会のアンチ・ヒーローに仕立てあげる。 これは1991年の作品だが、湾岸戦争を経てたまりにたまったフラストレーションを内包した〈病んだアメリカ〉がその暗い情動を爆発させる瞬間を描いているのだと感じた。
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殺人シーンのグロ描写がきつすぎて、エリスのヤッピー文化批判が趣旨なのか、単なるスプラッターホラー好きななのか、もう最後はわからん。とにかく大変な小説で、昨日から体調が悪いのはこの本を読んだからに違いない。
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一般的な位置づけが「ホラー」なのかどうかはさておき。 上巻だけは読了。 怖くて、続きが読めない…。
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