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陽炎の旗 の商品レビュー

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16件のお客様レビュー

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2010/10/16

後醍醐天皇の子供である,征西宮懐良親王と菊池武光が足利尊氏と戦った『武王の門』に続く話であり,征西宮の子供月王丸とその子竜王丸が,今川仲秋,足利義満と戦う物語である。足利義満は,天皇になろうとした将軍として名高いが,それを食い止めるべく,天皇側とも言える,月王丸らが,海の民,山の...

後醍醐天皇の子供である,征西宮懐良親王と菊池武光が足利尊氏と戦った『武王の門』に続く話であり,征西宮の子供月王丸とその子竜王丸が,今川仲秋,足利義満と戦う物語である。足利義満は,天皇になろうとした将軍として名高いが,それを食い止めるべく,天皇側とも言える,月王丸らが,海の民,山の民の力を借りて,戦った話である。著者は今回も,楠木正成に味方し足利幕府側に最後まで抵抗した山の民や,話はもう少し過去に遡るが,藤原純友に味方したとして知られる海の民にスポットを当てており,陰に陽に日本の大乱に関わっている武士以外の民たちの生き様も描いている。

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2010/04/30

「武王の門」の続編ですが、太平記の時代から少し立った3代義満の時代の話です。 懐良親王の孫と尊氏の庶子・直冬の孫が手を結び乱を起こす、それを義満が征伐に向かうという内容です。 いかんせん、戦乱の時代が終わりかけているため、迫力不足は否めませんでしたね。

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2009/10/07

「武王の門」続編。……ですが、これはあんまりオモシロくなかったかも……。どちらかというと、偉大すぎた父親たちの影に翻弄される息子たちが、それぞれにけじめをつける、というお話。

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2009/10/09

全1巻。 北方太平記。 武王の門の続編。 北方先生だからそりゃ面白い。 けど個人的には剣客ものはなあ。

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2009/10/07

「破軍の星」、「武王の門」に続く3部作の最後。 大好きな海が舞台。 でも前2作の方が圧倒的に素晴らしい。

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2009/10/04

続編です。「武王の門」の。 あのラスト、未来があるようで、それは確かに光なのかどうなのか――確かめるべくした一冊。 主人公は、足利直冬(尊氏の息子)の息子である頼冬。しかしその出自は秘められ、来海の養子として育てられていた頼冬が、元服するときに自分の血を知った、と言うところから人...

続編です。「武王の門」の。 あのラスト、未来があるようで、それは確かに光なのかどうなのか――確かめるべくした一冊。 主人公は、足利直冬(尊氏の息子)の息子である頼冬。しかしその出自は秘められ、来海の養子として育てられていた頼冬が、元服するときに自分の血を知った、と言うところから人生が歪み始める―― その血ゆえ、刺客に終われるようになった人生で、来海から出奔し放浪の道を選びつつ、しかしどこでも刺客の手は追い続けてくる。その途中で出会ったのが、竜王丸という若者だ。 竜王丸は月王丸の息子で、月王はそう、前作「武王の門」の懐良の一子。 つまり、尊ぶべき血筋の若者で、けれど頼冬は己の血とただ流れる人生にどこかひねた目で見て流れに任せるところがあったので、それをまずどうしようとは思わない。 そこに絡むのが、周囲の大人や権力を欲するものたち、勝手に夢を見たいと語るものたちで。 頼冬は変わり行く情勢の中で、ただ流れるままに一番第三者であったように見える。 しかしその宿命を背負わされた血を呪わずにはいられず、周囲に乗せられて御輿に担ぎ上げられるがやはり、その手で血を断ち切る――最後に惚れる人物だ。 とてもあの直冬の息子とは思えぬ!! 育ててくれた養父に感謝☆したいところ。 前作、「武王の門」でまだ子供から成長していた月王が、これには何か力を持つ大きな存在として現れる。前を知っている分、「なんだよオトナぶっちゃって☆」と思わないでもない(笑) その息子である竜王は、さらに幼く見えて、これはもう、祖父である懐良親王が大きすぎた、と思うしかないような気がする。 九州を統一したその力、懐良と武光の二人は深くまだ心に残るものがあるようだ。 でも秋野は、ここで語るのもなんだが、前作ラストで幼きころから懐良の影としていつも傍にいた頼治という男が今も気になる・・・怪我を負い、病を得ても最後まで生きていてくれたことに秋野はほっとしているのだけれど、療養するように懐良に言われ袂を別れ・・・どうしていたのかな、とか。 この本編でのラストは、まだ若々しい竜王が、一度きりの夢を実行した月王が高麗に落ち着いたのを機に、荒っぽい未来を開こうとして、それに頼冬が乗る、という形で終えている。 それがどうなるのかは、また不安と淡い期待を残す北方さんに秋野はまだまだ目が離せなくなるのでした。

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