地図は嘘つきである の商品レビュー
地図には2つの役割がある。 1つは、利用者に位置や地理的情報、地理的関係を伝える伝達物としての役割。もう1つは、潜在させられた視覚的刺激やメッセージを通して人々を操作する、メディアとしての役割である。例えば地図は、みやすくするために工夫(選択・誇張・省略・色など)されたり、広告や...
地図には2つの役割がある。 1つは、利用者に位置や地理的情報、地理的関係を伝える伝達物としての役割。もう1つは、潜在させられた視覚的刺激やメッセージを通して人々を操作する、メディアとしての役割である。例えば地図は、みやすくするために工夫(選択・誇張・省略・色など)されたり、広告や開発・政治・統計・研究といった場面で用いられる。広告の場面では、いかに自社鉄道が優れた経路かやレストランがその土地で盛況かなど、政治の場面では、いかに自国の侵略が正統的なものか、研究の場面では、いかに自分のデータが科学的に正しいかを,,,地図にはメッセージが埋め込まれる。 地図は、3次元の空間を2次元の平面的な紙に落とし込むため、必然的にウソが生まれる。 本書では、そういった地図の「ウソ」がどのようにして生まれるか、どんな場面で生まれるか、などが紹介されている。自分が作る側になる時の視点も得られるので、面白い。
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目の付け所はいいのに、内容が細かすぎて素人が楽しめる本にはなっていないのが残念。 例えば、図法別に長所と短所を明らかにして、それぞれに「だましのテクニック」を例示していくという書き方の方がより興味を持てたと思う。 完璧に、タイトル負けした内容でした。
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カーナビ全盛のご時世だけれど、地図は眺めるだけでも楽しい。それが行ったことのないところや、時代の異なる地図であっても。地理学者による地図をめぐるあれこれ。
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