書誌学の回廊 の商品レビュー
図書館で借りた。 著者が月刊『現代』(1993年1月号-1995年3月号)に隔月連載していた「日知齋書話」をまとめた内容。書誌学について、色々なエピソードを交えながら大雑把に解説している。 書誌学についての本を初めて読んだ自分にとって、学問的に深い部分を省いてくれているため、...
図書館で借りた。 著者が月刊『現代』(1993年1月号-1995年3月号)に隔月連載していた「日知齋書話」をまとめた内容。書誌学について、色々なエピソードを交えながら大雑把に解説している。 書誌学についての本を初めて読んだ自分にとって、学問的に深い部分を省いてくれているため、概要を掴むのによかった。書誌学が用語の学問と言われていることも実例を挙げながらの説明があるので分かりやすい。 書誌と言われると、図書館で使っているような規格化された書誌を思い浮かべてしまうけれど、写本や刊本が入り交じり、活字や整版かの違いもあった昔の本の来歴を調べて特定していくのは大変な仕事なのだと思った。 筆勢や覆い彫りして少し直線的になった挿絵を見るだけで分かるようになるには、本書にあるように10数年意識して見続けるということが必要なのも頷ける。
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もともと、図書館史を勉強していてカリマコスやゲスナーやオトレとラ・フォンテーヌやらの書誌を編纂した人たちについて、まとめてる本はないか、と題名だけを見て手にとった本。 全然ジャンルが違う。 でも、面白く読んだ。 昔の本っていうのは、一筋縄ではいかないんだなぁ。
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林望先生の、随筆のような物の本のような、書誌学とは何ぞや、という内容の本。大学の先生の先生だったそうで、授業で紹介されて読んでみたものですがとても面白い。 書誌学って難しい単語が多いのでとっつきにくいのですが、初心者向けになのか、優しい文章で分かりやすく書いてくれています。 なに...
林望先生の、随筆のような物の本のような、書誌学とは何ぞや、という内容の本。大学の先生の先生だったそうで、授業で紹介されて読んでみたものですがとても面白い。 書誌学って難しい単語が多いのでとっつきにくいのですが、初心者向けになのか、優しい文章で分かりやすく書いてくれています。 なにより文章の端々から本に対する愛情があふれてきて、読んでいて中てられそうになってしまうほど。 でもお勉強にもなって面白い、さすがリンボウ先生だなあと思わせる本です。
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