夢とロマンの四千年 の商品レビュー

アンソロジー(著者),井上靖(著者)

2023/03/18

1995年発行、講談社のソフトカバー本。9編。陳舜臣『落日孤雲』初読ではないがうっすらしか記憶がなかった。しかし、金の滅亡時の話というのはかなり珍しい。基本として元は野蛮ということになるが、しかし文明と野蛮の差って何なんでしょう。田中芳樹『長安妖月記』初読。怪奇にことよせているが、この唐代前後を書くとこの作者、雰囲気がでる。宮城谷昌光『買われた宰相』初読ではないのだが、他の作品の方が印象深かった気がする。これも何か歴史書を読んでいるような。それはそれで面白いのですが。

掲載作：『異域の人』井上靖、『崑崙の魔術師』海音寺潮五郎、『呂不韋の奇貨』村松暎、『落日孤雲』陳舜臣、『張少子の話』安西篤子、『夏姫』駒田信二、『なんぞそれ神速なる』伴野朗、『長安妖月記』田中芳樹、『買われた宰相』宮城谷昌光、他：「編者解説」縄田一男、

底本一覧：異域の人『異域の人』講談社、崑崙の魔術師『中国妖艶伝』文春文庫、呂不韋の奇貨『瞽說史記』中央公論社、落日孤雲『陳舜臣全集』第23巻 講談社、張少子の話『花あざ伝奇』講談社、夏姫『世界の悪女たち』文春文庫、なんぞそれ神速なる『なんぞそれ神速なる』講談社、長安妖月記『長江落日賦』徳間書店、買われた宰相『侠骨記』講談社、