五十回忌 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
昭和19年12月、28歳になる愛媛県三芳の簡易郵便局長、三芳マゴの物語。マゴは東京で学校を出て郷里で家業の簡易郵便局長をしている。徴集免除の身を陰口を叩かれるのはいたたまれない。しかし、大学を出ているのに士官不適格との烙印を押され、もし徴兵されたら二等兵だと自覚している。そんな彼が大きなことを成すために都内の伯母の家に向かって旅立つ。波止浜から尾道へ船で渡り、急行列車の二等車の客となる。 マゴの身を借りて、戦局ゆゆしき当時の世相、風俗、マゴの記憶としての東京の暮らし、その他が語られていく。 大正、昭和初期の風俗はかなり退廃的だった。文化と言えば聞こえはいいが、余裕があると人は怠けたり遊んだりするのだろうか。 昭和の終わりに通ずる退廃ぶりをマゴの記憶の中に見た。 小説は未完で終わる。
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