ホワイトアウト の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
圧倒的な状況描写力に感服。 ダムの構造が複雑すぎて全てを頭の中で思い描きたい私にとっては何回も読まないと理解できない箇所もあった。 一介のダム所員が自分の職業知識を生かしテロリストに立ち向かう中で雪と幾度も対峙し、過去の自分と向き合い乗り越える、そこに奇跡も偶然もほとんどなかったのでは? 丁度夏にダムの近くに行くことがあり、その時に蓋道などというものも知ったため、少し身近に感じられて読む時に想像がしやすかった。
Posted by
真保裕一氏の作品がこの本で好きになり、以来、発売された本はすべて購入し、読破してきました。 のちに織田さん主演で映画化もされました。 私は雪国の出身ですので、ホワイトアウトはなじみがあります。 行きなどで視界が白一色になり、方向・高度・地形の起伏が識別不能となる現象。 ホワイ...
真保裕一氏の作品がこの本で好きになり、以来、発売された本はすべて購入し、読破してきました。 のちに織田さん主演で映画化もされました。 私は雪国の出身ですので、ホワイトアウトはなじみがあります。 行きなどで視界が白一色になり、方向・高度・地形の起伏が識別不能となる現象。 ホワイトアウトの状態に陥ると、錯覚を起こしてしまい、雪原と雲が一続きに見える。太陽がどこにあるのか判別できなくなり、天地の識別が困難になる。また、太陽光が遮られ、足元の風紋も見えなくなる場合もある。航空機の場合には墜落の原因ともなり得る。(wikiより) 作品は、 日本最大の貯水量を誇る超巨大ダムが占拠される。 このダムが決壊したり、水が大量放流したりしたら、ふもとの住民などが危険にさらされる。 犯人の要求は、50億円 タイムリミットは24時間、 外は猛吹雪、その極限状況の中、富樫が立ち上がる。 人質の中には、なくなった親友、吉岡の恋人も含まれている。 今は亡き友人の恋人を救い出すべく、テロリスト集団に果敢に迫る 圧倒的な描写力、その場にいるのではと錯覚するくらいの描写、そして心の内を描いた 心情描写 ハラハラドキドキを描いた本作は脱帽の一言。
Posted by
水力発電所の構造を多少知っているので、内部の描写がすっと入ってきた。 それにしても雪山での臨場感が凄い。 こちらまで歯の根が合わなくなった。
Posted by
どうしよう… 私も奥遠和行って、冨樫さんを讃えたい! 読みながら、本を持つ手が力むほどにハラハラしたり感極まったりした。 真保さんの筆力がもう… 完全に私の脳内は、奥遠和ダムと二千メートル級の雪山に占拠されました。
Posted by
大好きな「ホワイトアウト」を再読(実は暑い真夏に涼を求めて読み始めたのですが、様々な誘惑の果てにようやく本日読了なのです)。 いや、これは本当に、まじで、驚くほどに、心の底から、やばいくらいの傑作。であり、名作なのです。硬派で練りこまれたストーリーや文章も素敵ですが、なによりも主...
大好きな「ホワイトアウト」を再読(実は暑い真夏に涼を求めて読み始めたのですが、様々な誘惑の果てにようやく本日読了なのです)。 いや、これは本当に、まじで、驚くほどに、心の底から、やばいくらいの傑作。であり、名作なのです。硬派で練りこまれたストーリーや文章も素敵ですが、なによりも主人公の一途な情熱や執念や思いがこれほどまでに伝わってくる小説は他にないのではないでしょうか。吹雪に閉ざされた奥遠和のダムで繰り広げられる、圧倒的なまでの自然と人間の戦いの描写が凄すぎます。これは富樫の精神的&肉体的な戦いの物語です。ダムの占拠とか、犯人グループの仲間割れとか、重要なファクターではあるものの、あくまでも背景にしか過ぎないのです。決してあきらめないという強い心。愛した友人を思う強い気持ち。胸を打つのはそこなのです。 ラスト20ページほどは、もう涙なしには読むことはできません。 映画に騙されないで。原作は本物の傑作ですから。
Posted by
面白かったな。構成も描写も素晴らしい。ドキドキ緊張しながら、読み進んだ。なにより、伏線を欲張ってはりすぎていないのがいい。しかし、冬山の過酷さは、どの本読んでも圧倒される。寒いのは、やだ。でも、山男の精神的なタフさは、惚れる(笑)
Posted by
日本最大の貯水量を誇る奥遠和ダムで発生した、 テロとの戦いを描く冒険、アクション。 雄大な自然、手に汗握る犯人との戦闘等 細かく描写されています。 当時舞台となった奥只見に行って、物語と同化しようと したことを覚えています。 伏線もしっかりとあり、最後まで飽きずに読める 第一級冒...
日本最大の貯水量を誇る奥遠和ダムで発生した、 テロとの戦いを描く冒険、アクション。 雄大な自然、手に汗握る犯人との戦闘等 細かく描写されています。 当時舞台となった奥只見に行って、物語と同化しようと したことを覚えています。 伏線もしっかりとあり、最後まで飽きずに読める 第一級冒険アクションだと思います。
Posted by
雪山の中の巨大なダムに籠城するテロリストと、スーパーマン的なダム運転員の闘いという構図は娯楽映画に向いた作品に思えました。 ボリュームはありますが、スリリングな展開が続くので冗長に感じませんでした。ストーリーに捻りもあって、飽きずに読めます。 ただ、冒頭の感想の通り、一ダム運転...
雪山の中の巨大なダムに籠城するテロリストと、スーパーマン的なダム運転員の闘いという構図は娯楽映画に向いた作品に思えました。 ボリュームはありますが、スリリングな展開が続くので冗長に感じませんでした。ストーリーに捻りもあって、飽きずに読めます。 ただ、冒頭の感想の通り、一ダム運転員を「スーパーマン」のように感じてしまった時点で、のめりこめなくなってしまいました。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
織田裕二、 松嶋菜々子、佐藤浩市らが、主演した映画の原作です。 まず、小説を映画化して原作を上回ることは無いのですが、 うま~く小説を映像化していると思いました。 まあ、原作者である真保裕一が脚本に関わっているので、 当然と言えば当然ですが。 さて、今回は映画ではなく小説なので、そちらで話を進めます。 舞台は、雪深い山奥に建設され日本最大級のダム。 ここにとあるテロ集団が押し寄せ占拠してしまう・・・。 唯一、逃げ延びたダム運転員の主人公は、怯えながらも テロリストに対抗していく・・・。 日本には徴兵制度などは無く、本物の銃を撃ったことが無い人が ほとんどで、銃の扱い方すら知らないという方がほとんどという国。 (平和で安全という証左ですかね。) そんな中、この運転員は銃を手にしてテロリストに向かっていく・・・。 ってそんなこと出来るんですかね? って思っちゃいました。 抵抗すれば、自分に向かって弾丸が雨のように飛んでくる状況で、 撃てるものなのかな? とも思いました。 そんな風に思ってしまうと、小説は成立しなくなっちゃうんですけどね。 (まあ、物語ですから。) とは言え、壮大なエンターテイメント小説として十分に楽しめます。
Posted by
真保作品の中では上位に位置する作品である。 と言ってもまだ3作程度しか読んでないが・・・・ ストーリーの展開、流れは良いと思う。 話の内容も夢中になれるものであり、読んでいて飽きない作品ではあった。 次は映画で鑑賞してみたい!
Posted by