一角獣殺人事件 の商品レビュー

カーター・ディクスン(著者),田中潤司(訳者)

2016/06/15

H・Mシリーズ。陸の孤島と化した館で起こる不可能殺人、というシチュエーションはそりゃもう魅力的です。そしていったい誰が誰なのか、登場人物の中に潜む探偵と怪盗と、というスリリングな展開も面白く、奇妙な殺害の手口もインパクトありでした。論理的謎解きもしっかりだし。
ただし。個人的にどうしても一つだけ気に入らないのが。
……「怪盗」なのにぜんっぜんカッコよくないじゃんっ！（笑）
やっぱりねえ、怪盗って言ったらもっとスマートでなくては！　あと、人を傷つけるのは論外です。まあ主役じゃないから仕方ないのか。

2013/12/26

カーター・ディクスンの名で「世界探偵小説全集」に収められている、カーの名作、ということで。

登場人物がだれがだれやら初めのうちこそ戸惑いが多かったけれど、一編の舞台劇を眺めるように楽しめた。
誰が誰やら・・・は最後まで続く。
解説、分りやすくてよかった、ホッ。

2010/06/12

割と事件から解決までのスパンは
短めのように感じました。
殺人に関してもあまり重きは置かれておらず、
H・M卿にしてもやはりメインは
フラマンドの正体を見破るですからね。

でもこの化けたフラマンドを推理するのが
たまらなく面白かったりします。

2010/02/18

Ｈ・Ｍ卿シリーズ

フランス旅行中のケン・ブレイクが出会ったイヴリン。情報部の仕事としてイヴリンに同行するブレイク。飛行機事故に巻き込まれ警察に追われＨ・Ｍに出会う。「島の城」での事件。怪盗フラマンドとフランス警察ガスケとの対決。「ガスケ」と名乗る男の死。死体の眼と眼の間の角で突かれたような跡の謎。

船橋図書館

2012/08/18

殺人事件の真相はさておき、それ以外の面が面白すぎた。
警察を翻弄する怪盗と世界的な探偵の戦い。
主人公二人の、警察を向こうに回したアクションシーン＆事件の最中のラブロマンス。
さらに、この二人が次第に疑われていく展開。
最後まで飽きることがないくらい、盛りだくさんの内容だった。

殺人事件自体は・・・・・・まあ水準ではあるけど、すごく感心というわけでもないかな。
複雑だけど、魅力的ではないというか。