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現代アートの哲学 の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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2023/10/10

■細目次 https://gyazo.com/a68293be8e43cf46bef728b04e7f4fca https://gyazo.com/6ad662ffcaf183b839e3d6aa4cbb4af2 https://gyazo.com/a6c60622d259888...

■細目次 https://gyazo.com/a68293be8e43cf46bef728b04e7f4fca https://gyazo.com/6ad662ffcaf183b839e3d6aa4cbb4af2 https://gyazo.com/a6c60622d259888d616d31a9dd565744 https://gyazo.com/8489bf4deb090bd1ae0cc3031564a2f4

Posted byブクログ

2023/01/05

アートの素養が皆無に近くこの領域の理論に慣れていない自分にとっては少々難しいが、読んだら読んだで面白い。 第9章の「キッチュと悪趣味」は、大衆社会の進展や複製技術の進歩による「低俗な」美的環境の出現と「高等な」アートとの関係という論点で面白かった。 このキッチュ・悪趣味の文脈でク...

アートの素養が皆無に近くこの領域の理論に慣れていない自分にとっては少々難しいが、読んだら読んだで面白い。 第9章の「キッチュと悪趣味」は、大衆社会の進展や複製技術の進歩による「低俗な」美的環境の出現と「高等な」アートとの関係という論点で面白かった。 このキッチュ・悪趣味の文脈でクリスチャン・ラッセンやヒロ・ヤマガタにも章末問題で言及しているのは、1995年刊行という時代感がある。「…この本を読もうと考える…ひとが、ラッセンの絵を部屋にかけていたとすれば、それはあまりよい趣味ではないといいたくはなる…」という回答例も、素直な気持ちが出ていていい。

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2022/01/20

はあ!!やっとこ読み終えられた!!!きづけば一か月かかってる!!!(笑) 大学で使ったりしたわけではないのですが、ほんとうに「教科書」という感じです。各章末に追加されてる問題群は、章の内容をおさらいして自分の思考を深めるのに役立つのは勿論、大学院入試対策とかにもなるんじゃないか...

はあ!!やっとこ読み終えられた!!!きづけば一か月かかってる!!!(笑) 大学で使ったりしたわけではないのですが、ほんとうに「教科書」という感じです。各章末に追加されてる問題群は、章の内容をおさらいして自分の思考を深めるのに役立つのは勿論、大学院入試対策とかにもなるんじゃないかなとぼんやりとおもいました。 文章がやや難解だなと(たぶん私の頭が弱いだけ)感じはしましたが、内容には新たな学びもたっくさんあったので、読了できてよかったなと思います。また、一気に読むというよりはその時々で参照したい本でもあるとおもいました。

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2020/11/07

哲学教科書シリーズの一冊であり、それらしく各章の終わり に練習問題も載せられているが、一つのまとまった読み物と して楽しむこともできる。「現代」アートとタイトルには あるが、現代だけではなく、それ以前の最低限の美学史の 知識も書かれており、非常にわかりやすい本だったと思う。 予習...

哲学教科書シリーズの一冊であり、それらしく各章の終わり に練習問題も載せられているが、一つのまとまった読み物と して楽しむこともできる。「現代」アートとタイトルには あるが、現代だけではなく、それ以前の最低限の美学史の 知識も書かれており、非常にわかりやすい本だったと思う。 予習が生きたかな?(笑)。 「泉」と「ブリロ・ボックス」から始まるのはお約束なの だろう。他に「キッチュ」であったり歴史や小説にも触れ 現代のアートを幅広く射程に収めている。読み終わったら 古本屋に旅立たせようと思っていたのだが、しばらく手元に 置いてことあるごとに参照できるようにしよう。

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2013/02/16

これまで著者が発表してきた論考が利用されているが、現代アートをめぐるさまざまな哲学的問題を提示して読者を考察へといざなうことに重点が置かれているように思う。 とはいうものの、本書の全体を通読するとおおまかな方向性のようなものが見えてくることも事実である。冒頭で著者は、M・デュシ...

これまで著者が発表してきた論考が利用されているが、現代アートをめぐるさまざまな哲学的問題を提示して読者を考察へといざなうことに重点が置かれているように思う。 とはいうものの、本書の全体を通読するとおおまかな方向性のようなものが見えてくることも事実である。冒頭で著者は、M・デュシャンの「泉」とA・ウォーホルの「ブリロ・ボックス」を参照しながら「何が芸術なのか」という問題提起をおこなっているが、そこで「美的モダンの終局に立つデュシャンの「泉」と、半世紀ののち、ポストモダンの入口に立つウォーホルの「ブリロ・ボックス」とのあいだには、見かけの類似性以上に大きなことなりが横たわっている」と述べる。 では、両者の違いとはいったい何なのだろうか。著者はまず、A・ダントーらの「制度理論」を参照する。彼らによると、「何がアートなのか」という問題は、アーティストやプロデューサー、キュレーター、批評家、ジャーナリスト、美学者、そのほかアートに関心を持ち美術館に足を運ぶ人びとを含む「アート・ワールド」において定められる。だが著者は、比較的安定していた定義とルールに支えられた「近代芸術」というアート・ワールドが解体しつつある現在、アーティストたちはつねに自分がアートの歴史のどこに位置を占めるのかということに意識的であらざるをえないと指摘する。現代のアートが、アートの定義とルールの更新に関与するような「メタ・アート」としての性格をもつのはこのためである。 こうした観点から見るとデュシャンの「泉」は、芸術の対極にあるもの、つまり「反芸術」を美術展に持ち込むというイロニーの手法によって、「なにが芸術なのか」という問いかけをおこなったものと考えることができる。これに対して、ウォーホルらのポップ・アートは、アイロニーの持つ辛辣な否定性を帯びていない。それらは商品として流通している均質化された表層的なイメージの反復でしかない。つまり、世界が事実として卑俗で表層的であることをそれとして肯定するのが、彼らの採ったスタイルなのである。

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2010/04/05

第8章 趣味と批評:美学は、快/不快や美に対する「人間的本性に共通の感覚」の中身には踏み込まないのだろうか?私はそこが知りたい。全体:伝統的な美学+分析美学について知りたかったが、少し期待外れ。このシリーズは3冊目だが一番読むのが辛かった。美学・芸術学の体系的な教科書ではないと断...

第8章 趣味と批評:美学は、快/不快や美に対する「人間的本性に共通の感覚」の中身には踏み込まないのだろうか?私はそこが知りたい。全体:伝統的な美学+分析美学について知りたかったが、少し期待外れ。このシリーズは3冊目だが一番読むのが辛かった。美学・芸術学の体系的な教科書ではないと断りがあるが、過去の哲学者・批評家から借りてきた言葉をつなげてできたような本。夥しい固有名詞の羅列。立場の異なる先人達の言葉も文脈・背景から切り離して寄せ集められている。この本自体がカットアップだなんて言うつもりじゃないよなあ?

Posted byブクログ