八代将軍 吉宗(下) の商品レビュー
(1995.11.05読了)(1995.11.01購入) (「BOOK」データベースより)amazon 思い切った人材登用と徹底した倹約を柱とした「享保の改革」によって幕府の財政は好転した。しかし徳川宗春はこの政策に真っ向から反発、吉宗との決定的な対立は尾張藩を窮地に追い込む。そ...
(1995.11.05読了)(1995.11.01購入) (「BOOK」データベースより)amazon 思い切った人材登用と徹底した倹約を柱とした「享保の改革」によって幕府の財政は好転した。しかし徳川宗春はこの政策に真っ向から反発、吉宗との決定的な対立は尾張藩を窮地に追い込む。そのころ江戸城内部では次の将軍をめぐって、さまざまな駆け引きが早くも始まっていた。己の道を信じ、真っ直ぐに歩いた男が最後に下した決断とは…。 ☆関連図書(既読) 「八代将軍 徳川吉宗・男の一生」泉秀樹著、三笠書房、1994.07.10 「八代将軍 吉宗」堀和久著、文春文庫、1995.01.10 「八代将軍 吉宗(上)」ジェームス三木著、日本放送出版協会、1994.12.15 「八代将軍 吉宗(中)」ジェームス三木著、日本放送出版協会、1995.04.25
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前、中、後の3巻を読了。もとはといえば、購入後利用もなさそうで、廃棄をしようかという状態にあった。20歳前後の若者のあつまる環境のなかでは、NHK大河ドラマの原作も「かえりみられず」と、いうことか。 ひきとって、読んでみることにした。下巻の白眉は尾張家・宗春と紀州・吉宗の相...
前、中、後の3巻を読了。もとはといえば、購入後利用もなさそうで、廃棄をしようかという状態にあった。20歳前後の若者のあつまる環境のなかでは、NHK大河ドラマの原作も「かえりみられず」と、いうことか。 ひきとって、読んでみることにした。下巻の白眉は尾張家・宗春と紀州・吉宗の相克、か。 尾張藩主の政治理念を「慈」と「忍」(140p)。宗春の「消費型自由経済」に、吉宗の「倹約型統制経済」を対比し、理想主義の宗春は人間を信じすぎ吉宗は「人間の限界を知っていた」とする(141p)。 家重・家治の時代に田沼意次が幕政の中軸となる。父・専左衛門は紀州の家臣?。吉宗はあいつぎ関係した女性を家臣に払い下げ、その多くは身ごもっていたというから、意次は「ひょっとしてーーー」といぶかるフシもある、が(88p)。 甲府を徳川が重視する理由。作者は書く。「武田信玄の弓槍鉄砲など、武具は山ほど残っている。なまじの大名には預けられない」(34p)。 家系で8代目という節目があるらしい。足利義政、吉宗、蓮如。 「中興の祖」にふさわしい、軌跡ではなかったであろうか。
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