コア・コンピタンス経営 の商品レビュー
やや冗長ではあるが、経営戦略論における重要な概念である「コア・コンピタンス」について学べる決定版。 ・コア・コンピタンス=顧客に特定の利益をもたらす一連のスキルや技術
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25年ほど前に、「ビジョナリーカンパニー」とセットで購入したものである気がする。ビジョナリーカンパニーの方はその後何度も読み直した形跡があるが、もしかしたらこちらは一度も開いていないのではないかと思われるほど真っ新である。 しかし、内容は古さをまったく感じさせず、今でも十分通用す...
25年ほど前に、「ビジョナリーカンパニー」とセットで購入したものである気がする。ビジョナリーカンパニーの方はその後何度も読み直した形跡があるが、もしかしたらこちらは一度も開いていないのではないかと思われるほど真っ新である。 しかし、内容は古さをまったく感じさせず、今でも十分通用するものである。企業経営の基本は、それだけ普遍的であることを認識させられる。
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「コア・コンピタンス経営」 今日のビジネスで勝者になるということは、ナンバーワンになることとは違う。誰が“最初に未来にたどり着くか”というのがポイントである。 ゲイリー・ハメルとC・K・プラハラードは、自社の未来を創出し、新しい市場を予測し、そして会社に再投資することを企業に...
「コア・コンピタンス経営」 今日のビジネスで勝者になるということは、ナンバーワンになることとは違う。誰が“最初に未来にたどり着くか”というのがポイントである。 ゲイリー・ハメルとC・K・プラハラードは、自社の未来を創出し、新しい市場を予測し、そして会社に再投資することを企業に勧めている。従来のやり方に甘んじて向上を求めない経営者は自分の会社が衰退していくのを目にするはめになる、という警告と共に。 〝最悪の場合、動きののろい者は一番よく知っている道をなぞる。一方挑戦者は、それがどこに通じることになろうと、一番可能性のある道を歩む〟とも2人は言う。ビジネスリーダーというのは、コスト削減だの効率化などメンテナンスばかりに気を配っていてはだめだと。いや、厳しいですね。 現状、多くの企業は効率化とコスト削減の問題に直面していると思います。 「一番可能性のある道を歩む前に、社内の財政問題がクリアになっていなかったり、事業効率を整えていなかったりしていては、第一歩は踏めるけども、結局道を歩みきれない(最後のゴールにたどり着けない)。だから、まずは準備(効率化、コスト削減)をしよう!」 という思いだけではないだろうけど、その準備でも十分苦労する訳で。いやはや、挑戦者になり得る企業が少ないのは当然w(実際、本書に出てくる企業は、それこそ最高峰の企業だったり、一時代を築く(築こうとした)力のある企業だったりする) コア・コンピタンスとは、顧客に対して、他者にはまねのできない自社ならではの価値を提供する、企業の中核的な力のこと、全く以って難しい。業界のリーダーとなるためには、産業の再生とその為の戦略の練り直しによって、企業を生まれ変わらせることが必要らしいけど、それを実行するには、コア・コンピタンスは不可欠に思います。 随分昔の本だけれど、結局企業経営や企業間競争における重要なことって不変なんだなと思います。基本的なことばかりだけど、基本的なことすら出来ない、または難しいのだろう。 しかし、ビジネス書はなかなか手が出ない。
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経営学における名著でとてもよく売れた、という話は聞いていたが、読んだ印象としてはそれほどの価値は感じなかった。 ただ、随分と古い本であるにも関わらず、現在でも十分に考慮がなされておらず、検討する必要があることや、参考になることも多く記述されていたように思うので、その点においては良...
経営学における名著でとてもよく売れた、という話は聞いていたが、読んだ印象としてはそれほどの価値は感じなかった。 ただ、随分と古い本であるにも関わらず、現在でも十分に考慮がなされておらず、検討する必要があることや、参考になることも多く記述されていたように思うので、その点においては良書なのだと思う。
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古典というのには新しすぎる内容で、20年度ほど前の、好事例の経営について書かれている。今から見ると、正しいこともあれば、間違っていることもあり、普遍的な内容ともいえない。 ただ、「前例に対して盲目に従うな」「本質を考えろ」「自分をしれ」などは普遍的な内容ながら、当たり前すぎる気が...
古典というのには新しすぎる内容で、20年度ほど前の、好事例の経営について書かれている。今から見ると、正しいこともあれば、間違っていることもあり、普遍的な内容ともいえない。 ただ、「前例に対して盲目に従うな」「本質を考えろ」「自分をしれ」などは普遍的な内容ながら、当たり前すぎる気がする。(当たり前がなかなか難しいのですが)
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未来について最も優れた仮説を立て、産業の発展のあり方を確りと見据えてその方向を定めてしまうこと。未来への視点というのは、付加価値、企業力、顧客との接点。 会社を企業力の集まりと考えると、まったく新しいビジネスチャンスが見えてくる。 コアの企業力、つまりコアコンピタンスであるためには次の3つの条件を満たさなければならない。<顧客価値><競合他社との違いを出す><企業力を広げる>。才能でありスキル。 コアコンピタンスでないもの。資産、インフラ、競争優位、重要成功要因。 まず最初にやらなければならないことは、コアコンピタンスのストックをつくり出すこと。どの分野が得意かは分かっているが、それらが特定のスキルや最終製品や、サービスの競争力とどう結びついているか、わかっていない。そしてコアコンピタンスを明確に定義する。 ストレッチ戦略とは、戦略的な目標、方針、挑戦課題を明確に示し、社員のやる気を引き出しながら目標を達成していこうというものです。経営者を含めた全社員が共通の価値観をもち、現状から個人や組織の能力を高めながら、会社の目標(あるべき姿)を実現していく。つまり、現状と目標のギャップを意識して作り出し、背伸び(ストレッチ)することによって、組織の能力と市場でのポジションを高めていくのです。 一方、レバレッジ戦略とは、限られた経営資源を有効に活用していこうというものです。顧客ターゲットを設定し、そこに焦点を合わせて一点突破していく。つまり、狙いを定めた市場をてこを使って(小さな力で大きなモノを動かす)掘り起こしていくのです。
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この本からは、企業経営者に変革を実現させる著者の意気込みが溢れています。 本書は、コア・コンピタンス、すなわち「顧客に対して、他者にはまねのできない自社ならではの価値を提供する、企業の中核的な力」という考え方を中心に据えた経営戦略本です。 主にコア・コンピタンスを軸とした①戦略の描き方と②ストレッチ戦略、③レバレッジ戦略がメインとなっていますが、その適用範囲は水平・垂直統合、ブランド、グローバル化など多岐にわたり、かなり読み応えがあります。 またすごく納得させられた点としては、規模縮小(人員、予算の削減)を意味する“リストラクチャリング”や効率や品質の向上を意味する“リエンジニアリング”だけでは、企業が生き残りができたとしても後追い企業という立場からは抜け出せないということです。 業界のリーダーとなるためには、産業の再生(業界の境界線を引き直す)とそのための戦略の練り直しによって、企業を生まれ変わらせることが必要だと語られています。 更にそのためには、業界構造を自ら変革する力が必要であり、その力の源泉がコア・コンピタンスに求められるということなのでしょう。 いくつか気になった点。 1.出版当時は1995年なので、執筆・調査時点は日本のバブル崩壊直前or直後だったと思われますが、景気の良い日本企業とそれに淘汰されるアメリカ企業の対比が幾度と無く登場します。 この日本企業を韓国企業に、アメリカ企業を日本企業に置き換えて読むと、今現在の状況にすっぽりはまるのが大変興味深いです。 (ただし、未だ韓国企業はかつてのSonyのWalkmanのように“革新的な商品”の創出には成功していない気がしますが) 2.コア・コンピタンスを考える上で重要なのが「未来を見通す力」だが、「未来」は市場とは直接関係のないところで起こった競争の結果にあることの重要性が説かれており、これは非常に重要な視点だと思いました。広い競争範囲に鈍感な企業は未来に備えた適切な準備ができなくなる、とのことです。 3.技術主導と顧客主導の対立にとらわれてはいけない、という考え方も非常に参考になります。 両者は二者択一ではなく、「人類に予想もしなかったような利益をもたらす技術を探し求め、投資し、マスターするのである」
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マイケル・ポーターの「ポジショニング戦略」と対をなす経営の基本戦略「コア・コンピタンス」。 コア・コンピタンスとは、顧客に対して他社に浜円のできない自社ならではの価値を提供する、企業の中核的な力 コア・コンピタンスとは、顧客に特定の利益をもたらす一連のスキルや技術 ※ソニーにとってその利益とは携帯性で、そのためのコア・コンピタンスは小型化。 未来のための競争では人々の生活に及ぼす影響力の大きさが会社を駆り立て、 今日の競争では短期的な金銭的見返りの大きさが会社を動かすのである。 新しい産業を創出したり、古い産業を再生する能力は、真っ先に未来に到達する必要条件であり、競合他社に先行する前提条件である。 未来のための競争とは、生まれつつある市場機会を自ら創造し、それを制覇する競争、すなわち新しく生まれる戦場の支配権をめぐる競争である。 未来に続く新しい道を開拓すれば、ベンチマーキングやベストプラクティスよりも大きな報酬が期待できる。 未来に一番乗りするのに必要な会社資質は次の4つ ①未来のための競争が現在の競争と違うと認識する能力 ②未来の市場機会を発見する洞察力を築く仕組み ③未来への長くて険しい道に向って、会社全体を元気づける能力 ④過度のリスクを避けながら、競合他社を追い抜いて未来に一番乗りする能力 未来をイメージしたり、新しい競争の場を発見したりできないのは、未来が予想不可能だからではなく、 管理職が既存の市場という狭いのぞき窓から未来を見てしまうからである。 コア・コンピタンス獲得計画 《1》 既存コア・コンピタンスで既存市場何を機会にして手持ちのコア・コンピタンスで現在の市場での地位を高めるか。《2》 既存コア・コンピタンスで新規市場現在のコア・コンピタンスを組み替えたりして使って、どのような新製品や新サービスをつくり新市場へ進出するか《3》 新規コア・コンピタンスで既存市場現在の市場で事業を継続し、発展させてゆくためには、どのような新しいコア・コンピタンスを築くことが必要か《4》 新規コア・コンピタンスで新規市場無限の新しい未来市場へ参入してゆくためには、どのような新しいコア・コンピタンスを築くことが必要か 産業の未来を展望すると、管理職は三つの重要な質問へのヒントを手に入れることになる。 第一に、どのような新しい付加価値を顧客に5年後、10年後、15年後に提供するべきなのだろうか。 第二に、この付加価値を顧客に提供するために、どのような新しい企業力を育てたり獲得したりする必要があるのだろうか。 そして第三に、これからの数年間、どのように顧客との接点をつくり変えていかねければならないだろうか、ということである。 経営資源のレバレッジは次の五つの基本的な手法によって達成できる。その五つとは、(1)カギとなる戦略上の目標に経営資源を効率的に集中すること(2)より効率よく経営資源を集積すること(3)高い価値の創造をめざして、ある経営資源を別の経営資源で補完すること(4)可能なかぎり経営資源を保守すること(5)経営資源をできるだけ短時間に回収すること“
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