クオ・ワディス(中) の商品レビュー
上巻の続きです。シェ…
上巻の続きです。シェンキェヴィチはこの作品を執筆するのに先だってローマ帝国の歴史を綿密に研究し、歴史的な詳細を精確に描きだしてます。ですので、本作では歴史上の人物が登場し、キリスト教以前の主張を生き生きと伝えてくれます。
文庫OFF
いよいよウィニキウスとリギアの想いが通じ合った中巻…! 最初は予想もしていなかったけど、かなりキリスト教的な雰囲気になってきた。 次巻で最後だけど、どういう結末なんだろうか。
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キリスト賛美の文章にはやや辟易したが、ローマ炎上のくだりでは、現場に居合わせたかのような臨場感を感じることができた。 しかしそれをキリスト教徒の罪としてなすりつけるとは…ネロ、噂にたがわぬ暴君。
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キリスト教黎明期、ネロ治世下のローマで始まる叙事詩。中巻はイケメン軍団将校ウィキニウスさんが文句なしに主役。彼の恋愛譚を大いに楽しませていただきました。 超ロングな台詞はこの小説の特徴と言ってもいいと思うのですが、中巻でもやっぱり長い!長口上はペトロニウスやキロンのお家芸だと思っ...
キリスト教黎明期、ネロ治世下のローマで始まる叙事詩。中巻はイケメン軍団将校ウィキニウスさんが文句なしに主役。彼の恋愛譚を大いに楽しませていただきました。 超ロングな台詞はこの小説の特徴と言ってもいいと思うのですが、中巻でもやっぱり長い!長口上はペトロニウスやキロンのお家芸だと思ってましたが、幸せモードのウィキニウスまで滔々としゃべりだし、お前もかよ!感がありました。 キリスト教と触れることで登場人物が少しずつ変わっていき、この中巻の終わりには、どうにも決定的な変化を生み出してしまった模様。またしても次が気になるところで終わってしまいます。 ポーランド人の著者がこの小説を書いていた19世紀の終盤は、ポーランドという国は存在せず、1870年代にはビスマルクが文化闘争でローマ・カトリックを弾圧していた過去も。どうにもこの小説の内容と重なってきます。 ばっちり感情移入してしまったので、登場人物の今後が心配です。
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まあまあ面白い。 上巻で受けた冗長な印象は拭えないが、ローマが大火事になった辺りからはワクワクしてきた。 思うに、長ったらしい記述がダメなのではなくて、ストーリー展開とのバランスが重要なのだろう。 目新しさのない恋愛譚だけでは伏線が少なすぎてつまらないが、ネロ帝の苦悩やキリスト...
まあまあ面白い。 上巻で受けた冗長な印象は拭えないが、ローマが大火事になった辺りからはワクワクしてきた。 思うに、長ったらしい記述がダメなのではなくて、ストーリー展開とのバランスが重要なのだろう。 目新しさのない恋愛譚だけでは伏線が少なすぎてつまらないが、ネロ帝の苦悩やキリスト教の展開が加わってくると、話も膨らみそうな期待を持てるようになってきた。 ノーベル文学賞作家が書いた本だという理由なのか、評価が過大な気がする。 歴史物で大部作であれば、例えば浅田次郎の「蒼穹の昴」の方がよっぽど面白い。
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ネロの時代のディテールが細かい 方々の闘技場に捉えられていた数千の獅子の遠吠えとか リギアと主人公の仲は順風満帆? と思いきや 中巻の見せ場、ローマ大火に突入 ここはテンポも良くて迫力のある描写が続く 会話部分がひどく長ったらしくなる場面があるのはあいかわらす ネロの自己...
ネロの時代のディテールが細かい 方々の闘技場に捉えられていた数千の獅子の遠吠えとか リギアと主人公の仲は順風満帆? と思いきや 中巻の見せ場、ローマ大火に突入 ここはテンポも良くて迫力のある描写が続く 会話部分がひどく長ったらしくなる場面があるのはあいかわらす ネロの自己陶酔っぷりは相変わらず ティゲリヌスとペトロニウスの対立 ※トロイロスの恋、注釈から 作者の勘違い?で中世ロマンスの話が紛れ込んだ
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
リギアをさがすウィニキウス。 なぜリギアは自分から逃げなければならなかったのか。 それを助けるウィニキウスの叔父ペトロニウス。 皇帝ネロに信頼され、従いながらもかわいい甥のために密かに奔走するうちに、ローマをクリストゥスがどれだけ浸食しているか、しだいに実態がわかってきます。
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これもまた息つかせぬ展開。面白かった。ヴィニキウスとキロンがウルススにぶちのめされたところから、ウィニキウスがリギアやペテロとの関係の中でだんだんとキリスト教に感化されていく。リギアへの愛情は変わらないが、ゆがんだものから純愛に変化し、自らの生き方も省みるような心が生じた。しかし...
これもまた息つかせぬ展開。面白かった。ヴィニキウスとキロンがウルススにぶちのめされたところから、ウィニキウスがリギアやペテロとの関係の中でだんだんとキリスト教に感化されていく。リギアへの愛情は変わらないが、ゆがんだものから純愛に変化し、自らの生き方も省みるような心が生じた。しかし、この物語の表現のうまいところは、青年貴族が変化し、自身もクリスチャンになったつもりでいても、まだその心が信仰の深みに至っていないところ。自己中心の壁は超えていない。ローマの大火がおき、それがネロの享楽からのものであり、逃げ惑う人々と、リギアを探すウィニキウスの勢いが急速に物語を上昇させたところで下巻へ。
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ついにローマが放火され、ネロの暴君っぷりがどんどん明るみになっていく。人々は大変な目にあってるのに、ネロはそれを上の空のように見ている。ペトロニウスがネロに堂々と意見するが、ネロは逆にそれを妬んでいく。専横な権力者による圧政がかなり描かれていくなあ
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