晴明。 の商品レビュー

加門七海(著者)

少年期の晴明を描いて…

[文庫ＯＦＦ]

少年期の晴明を描いている。神童と呼ばれるほどの実力から周りの人間の嫉妬に苦しむ晴明。

2010/08/28

オカルトもの第二段(笑)

私がこの本を読んだ時期は丁度「安倍晴明」が非常に流行っていて、いわゆる陰陽師ブームだったのです。ブーム嫌いの私は結構陰陽師ものを避けていたのですが、この本はそんな時に何気なく手にしていました。出会いはやはり図書館(笑)

この時期の「安倍晴明」と言うのはヒーローとして描かれているものが多いように感じていました。しかし、この「晴明。」という作品はそれを根本から覆す｢安倍晴明｣でした。私はこれを読んでから、「安倍晴明」像はこの本のキャラに近くなっています。

どのように違うかというと、まず「安倍晴明｣が異端の存在として描かれているところです。もちろん他の作品も異端として描かれるわけですが、この作品での異端とは能力的な異端ももちろんながら人間として異端の存在で周りが彼を受け入れない状況から物語が始まっていくと言うところです。詳しく描くとネタばれになるのでこれ以上は書けません。

コミックスにもなっているのですが、コミックス、文庫共に絶版。原作のほうはおそらく図書館にありますが、コミックスは探すのが難しいかもしれません。

追記：コミックス、文庫（鬼哭下巻除く）を手に入れました！！