殺しの歌が聞こえる の商品レビュー

カーリーン・トンプスン(著者),近藤麻里子(訳者)

2011/03/09

文句なしに面白い！けどちょっと登場人物が多くて複雑かも。
美少女が残虐な手口で殺されるところから始まるのだが、細かい描写が読んでいて背筋がぞくっとする。出てくる人すべてがなんだか怪しい人ばかりで犯人像がなかなか分からない。様々な人間模様や一つ一つのエピソードが語られるのでこのような長編になってしまったのかもしれない。
でも、このエピソード一つ一つが後々重要なピースになってくるのかもしれないと思わせつつ読者を引き込むのだ。
エピソードは現代だけではなく幼少の頃まで遡ってくるので物語の奥は深いものになっている。
最後まで手に汗握る傑作だと思う。こういったミステリ好きな人にはたまらない一冊かも。