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近代文人にみる書の素顔 の商品レビュー

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2021/06/26

毛筆常用時代から、ペン・硬筆へと急速に移り代わる時代に生きた文人、画家、政治家らの書作を巡る。毛筆常用時代にあっては、手習いは人の嗜みとして楽まれ、磨かれてきたものであり、「書は人なり」とまで言われるだけの情念が毛筆の書には込められた。近年、毛筆はその地位を失なって、書は書家が書...

毛筆常用時代から、ペン・硬筆へと急速に移り代わる時代に生きた文人、画家、政治家らの書作を巡る。毛筆常用時代にあっては、手習いは人の嗜みとして楽まれ、磨かれてきたものであり、「書は人なり」とまで言われるだけの情念が毛筆の書には込められた。近年、毛筆はその地位を失なって、書は書家が書くものであり、何か特別な人達が鑑賞するものになってしまった。書が再び往時の輝きを取り戻す日はくるのだろうか? それとも、展覧会藝術という袋小路に追い込まれた奇形児としてその役割を終えるのだろうか。

Posted byブクログ