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大江健三郎とは誰か の商品レビュー

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2019/03/18

大江健三郎のノーベル文学賞受賞を受けて、緊急出版された本です。哲学者の鷲田小彌太と、北海道大学の彼の同僚二人の鼎談が収められています。 大江に対して批判的な立場から議論がなされているのですが、若手の大江研究者である桒原はいちおうテクストにもとづいて議論をおこなおうとする姿勢が見...

大江健三郎のノーベル文学賞受賞を受けて、緊急出版された本です。哲学者の鷲田小彌太と、北海道大学の彼の同僚二人の鼎談が収められています。 大江に対して批判的な立場から議論がなされているのですが、若手の大江研究者である桒原はいちおうテクストにもとづいて議論をおこなおうとする姿勢が見られるものの、鷲田は文壇のうわさ話のような、読者が検証しようがない内容についての発言が多く、正面から大江の文学を検討しようとしているとはいいがたいように感じます。 もっとも、大江の天皇制に対する関係についての鷲田の議論は鋭い視点を示しており、興味深く詠みました。

Posted byブクログ