ケンケンと愉快な仲間たち の商品レビュー
アメリカのハンナ・バーベラ・プロダクションが作った「Wacky Race」を「チキチキマシン猛レース」にして大盛況を誇った仕掛け人による回顧録。 アメリカから輸入したものにそのまま翻訳を充てるんじゃなくて、ちゃんと日本風味に演出しないと昭和40年台の日本人には受け入れられ...
アメリカのハンナ・バーベラ・プロダクションが作った「Wacky Race」を「チキチキマシン猛レース」にして大盛況を誇った仕掛け人による回顧録。 アメリカから輸入したものにそのまま翻訳を充てるんじゃなくて、ちゃんと日本風味に演出しないと昭和40年台の日本人には受け入れられなかったのだ、という話です。で、そのためのアドリブ、やりとり、苦難、色々。 今は亡くなった野沢那智、広川太一郎、神山卓三なんてメンツを見ると、この辺の尊敬すべきメンツは、好き放題やらせてくれる現場があって、むちゃくちゃなものを求められていて、それで後の大きな仕事になっていったんだなぁーって、しみじみする。 本自体は高桑本人による自慢アワーみたいな感じなので、あんまり読んでいて気分がいいわけでは、ない。「昔はよかった」であり、「今の若者は……」である。 この「好き放題やらせてくれる環境」というのが、今ァないんだろうなぁ……。
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