イーハトヴ詩画集 雲の信号 の商品レビュー
すやまたけしさんの本で黒井さんの絵に出会った。 ぼんやりとしていて、ここではないどこか想像の世界を思わせるそのタッチが、岩手、イーハトヴ、宮沢賢治の世界を描くと、詩がまるで映像のように迫ってくる。 白い光、風、雲、水の流れ、山の雪、揺れる木々。東北が残すどこか懐かしいような、胸の...
すやまたけしさんの本で黒井さんの絵に出会った。 ぼんやりとしていて、ここではないどこか想像の世界を思わせるそのタッチが、岩手、イーハトヴ、宮沢賢治の世界を描くと、詩がまるで映像のように迫ってくる。 白い光、風、雲、水の流れ、山の雪、揺れる木々。東北が残すどこか懐かしいような、胸の苦しくなるような光景。静寂で満たされたイメージなのに、生きている音がする。 大地に寝転がってこのままずっと空をみていたい。地球にとけてしまいたい。光のその先を見てしまった賢治の苦しい胸の痛みが聞こえてくる。 それをやさしく描けるのは黒井さんの絵画による想像の力に他ならない。賢治が描くということを知っていたら、自分の愛したイーハトヴの姿を黒井さんと同じタッチの絵を描き続けたかもしれない。
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黒井建さんの絵が大好きな上に宮沢賢治も大好きで。タイトルに惹かれて買いました。 買って損なし!!!
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