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七つの愛・七つの恐怖 の商品レビュー

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2023/08/28

生島治郎氏の女性の恐怖をテーマにした短編集。1991年作品。 主人公は、大体プレイボーイ。遊びのつもりで抱いた女が本気になって怖い、というパターンがほとんど。 平成の作品だけど、だいぶ昭和な感じの物語ばかり。大概ひどい話で、今読むと、女を性欲処理の対象としか見ていない男主人公の...

生島治郎氏の女性の恐怖をテーマにした短編集。1991年作品。 主人公は、大体プレイボーイ。遊びのつもりで抱いた女が本気になって怖い、というパターンがほとんど。 平成の作品だけど、だいぶ昭和な感じの物語ばかり。大概ひどい話で、今読むと、女を性欲処理の対象としか見ていない男主人公のほうが怖いですけど。全員、官能小説の主人公のような感じです。 以下は各作品の感想を簡単に↓ 悪女と呼ばれる女 遊び馴れている女と、遊びで付き合ったら、本気になられた、という物語。悪女と呼ばれる女が、純情な女になったのに、それを恐怖するのは、ちょっと可哀想な気がします。 不眠症の女 女と薬を使って遊んでいた男が、幻覚作用で女を殺してしまう、という退廃的な物語。 遺書を書く女 これは、女が怖い、ではなく、老人が怖い物語。三角関係により殺人にまで至る経過を、ゲームのように遊ぶ老人を描いています。 勝つ女 これも、遊びのつもりで一晩付き合った女が本気になってしまった恐怖を描いた一編。 タイトルは、ヒロイン麻雀が強いことを表しています。 まつわりつく女 タイトル通り、まつわりつくタイプの女に見初められた男の恐怖を描いた一編。 主人公が非道い男ではなかったからか、バッドエンドではありませんでした。 押しかける女 妻に先立たれ早期退職を決意した六十男が主人公。昔愛した女によく似た若い女と出会い一夜を過ごす物語。ラスト近くまで恐怖感はありませんが、バッドエンドにならない中高年に優しい一編です。 嘲笑う女 遊び馴れた人妻との不倫が、最終的に殺人事件が起こるまでに至る物語。原題『女・恐怖物語』に相応しい内容だと思います。

Posted byブクログ