1,800円以上の注文で送料無料

アフガン帰還兵の証言 の商品レビュー

3.8

9件のお客様レビュー

  1. 5つ

    0

  2. 4つ

    4

  3. 3つ

    1

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2021/05/28

気の毒すぎて読み続けられず、 途中でやめてしまったので、 星をつけるべきではでないかもしれない。 証言している人達も気の毒だけど、 侵攻されたアフガニスタンの人達も 本当に気の毒でしょうがない。 しかも、アフガニスタンは、未だに 外国の軍隊(アメリカとか)が 勝手に「民衆を救...

気の毒すぎて読み続けられず、 途中でやめてしまったので、 星をつけるべきではでないかもしれない。 証言している人達も気の毒だけど、 侵攻されたアフガニスタンの人達も 本当に気の毒でしょうがない。 しかも、アフガニスタンは、未だに 外国の軍隊(アメリカとか)が 勝手に「民衆を救いに」来ている現状。 自分の国で、そんな事態(他国侵攻)が 起きたら...? 他国に干渉されない国力は絶対に必要だし、 平和は何より大事だと改めて感じた。

Posted byブクログ

2020/09/21

第二次世界大戦時の日本兵に似てる。 兵隊として訓練されてない一般人をだまし討ちみたいに連れ出して戦場に突っ込むと、リンチと不正がはびこるのだな…。 帰還したあとはランボーと同じ扱い。戦場に行ったらもう死んでも死ななくても、人生終わりなんだなと思いたくなるような悲惨。 それを聞き続...

第二次世界大戦時の日本兵に似てる。 兵隊として訓練されてない一般人をだまし討ちみたいに連れ出して戦場に突っ込むと、リンチと不正がはびこるのだな…。 帰還したあとはランボーと同じ扱い。戦場に行ったらもう死んでも死ななくても、人生終わりなんだなと思いたくなるような悲惨。 それを聞き続ける、書きとめ続けるスヴェトラーナマジ凄いマジリスペクト。

Posted byブクログ

2017/01/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

今後日本の自衛隊員にも、ここで述べられた「アフガン症候群」と呼ばれる病状すなわち人を殺したくなる衝動をかかえて実生活に戻らなければならない人たちが出現する恐れがあるのだが、日本政府は果してうまく対応できるのであろうか。またもやこの時のソ連と同じように隠蔽に隠蔽を重ねて、実際前線でどのようなことが繰り広げられているのかが国民には一切分からないまま、事実は封印されるのだろう。新しいアメリカの大統領が日本に何を突き付けてくるのか、日本政府は戦々兢々の状況にあると想像する。

Posted byブクログ

2016/06/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ベトナム帰りと比較するものではないが、素晴らしい社会主義国家の建設の援助、と言われて行った先が女子供満載のゲリラ相手の戦場で、終結時には祖国ソビエトが崩壊、共産体制下でアフガン帰りは外国製品の土産を期待される、では泣けも笑いもしない。語られる内容の酷さもさることながら、グラスノスチ直後のジャーナリストの直面した、「民主主義が成熟していない社会」でドキュメントを書く仕事の困難さが凄まじい。匿名性を保ちながら真実を伝える手腕の未熟さと報道の真実に不慣れな人々の衝突は、平和ボケの平成ニッポン人の想像を超え、ともするとチグハグな印象さえ受けてしまう。巻末にはあの澤地久枝の一文あり。

Posted byブクログ

2016/05/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

この本を読むまで原爆の子その後、原爆の子、チェルノブイリの祈りと読み進んできたので心が重くなりました。 原爆という兵器で犠牲になった子どもたちの叫びを読み、原発という放射能で犠牲になった子どもたち住民たちの叫びを読みそして、この本で、戦争によって犠牲になった人たちの叫びを読みました。 原爆の子もアフガン帰還兵の証言も戦争によって犠牲になった人々のやり場のない苦しみや悲しみ、そしてどうしようもない今の人生を綴ったもので、あまりの悲しさ不幸、理不尽さをいやというほど思い知らされます。 それは、この本で証言している人たちが一番苦しい思いをされていることで、その思いや無くした人生や命を取り戻すことが出来ません。 いかに戦争が国家によって一般の市民を犠牲にしその人生を巻き込み不幸にするかをこの証言をされている人たちの悲しみによってはっきりと分かる悲劇です。 戦争というもの、そしてそれ以前の本で読んだ核兵器や放射能による悲劇を終わらせなくては地球はいつまでもこういう苦しみと悲しみが終わることがないと思います。 本気で戦争を無くす事を今の世界や日本の流れを止めなくては、また全ての悲劇が繰り返されるのではないかと恐ろしくなります。 もうこう言う事が繰り返されないよう生きている私たちが本気で平和を求めなくてはいけないと思いました。

Posted byブクログ

2016/03/24

時代や国が違っても,権力者に振り回されて取り返しがつかない傷を受けるのは,若い兵士や女性.たくさんの人々からの聞き取りで,このような本になったのは,記録として重要だし,誰かがしなければならないと思う.たとえ彼らへの愛や配慮が足らなかったとしても,それでも筆者の強い思いは伝わってく...

時代や国が違っても,権力者に振り回されて取り返しがつかない傷を受けるのは,若い兵士や女性.たくさんの人々からの聞き取りで,このような本になったのは,記録として重要だし,誰かがしなければならないと思う.たとえ彼らへの愛や配慮が足らなかったとしても,それでも筆者の強い思いは伝わってくる.訳者もいい.

Posted byブクログ

2015/11/22

大平洋戦争の経験者の話を見聞きしてもどこか遠い話だったのに、この本ではひどく胸にせまるものがあったのはやはり自分が生まれる前後の戦いの話だからだろうか。他の本も読んでみたいけれども出版社の権利が切れたとかで手にはいりにくそうなのは残念。ただ続けて読むのはつらいかな...。

Posted byブクログ

2015/11/01

 2015年ノーベル文学賞を受賞した作者による作品で、訳書である本書は95年に出版された。  まさに表題どおりの内容で、1980年代にアフガニスタン侵攻に従事したソ連の人々あるいはその家族の声を戦後に集めたものである。何十人もの証言は圧倒的で、戦争戦闘の現場の悲惨さ残酷さ狂気さが...

 2015年ノーベル文学賞を受賞した作者による作品で、訳書である本書は95年に出版された。  まさに表題どおりの内容で、1980年代にアフガニスタン侵攻に従事したソ連の人々あるいはその家族の声を戦後に集めたものである。何十人もの証言は圧倒的で、戦争戦闘の現場の悲惨さ残酷さ狂気さがこれでもかというほど示される。作者がもう書きたくないとさえ言ったのがよく分かる。でも、これは現実のほんの一握りなのだ。  写真や動画などでは表すことができない文学ならではの力を改めて認識させられる本である。本書を読めば、誰でも平和の素晴らしさを実感するであろう。

Posted byブクログ

2012/06/07

あとがきできちんと断りがあったように、この本の出版をめぐって問題や悲劇(劇、なんて言葉で表すのは憚られるけど、他にどう言ったらいいのか分からない)が存在したことは、それ自体が深く考えなければいけない「何か」のテーマだと思う。それでも、この本が著されて読むことが出来るのは、「私たち...

あとがきできちんと断りがあったように、この本の出版をめぐって問題や悲劇(劇、なんて言葉で表すのは憚られるけど、他にどう言ったらいいのか分からない)が存在したことは、それ自体が深く考えなければいけない「何か」のテーマだと思う。それでも、この本が著されて読むことが出来るのは、「私たち」にとっては意味のあることだと思う。 軍隊を持ち、戦いに行かせるようなことがあっては決してならない(自衛隊の海外派遣含め)。それはつまり、父や兄や弟や息子や恋人を兵隊にとられ、その大切な身体を細切れにされ、その名前が貼り付けられた空の亜鉛の棺だけが帰ってくるということに他ならない。残された母親の、悲痛で空虚な語りに、そんな思いを強くさせられた。 また、帰還兵という重大な、しかも何度でも忘れ去られ繰り返されている問題についても考えさせられた。

Posted byブクログ