士、意気に感ず の商品レビュー
天下をとってからの悪い秀吉ではなく、まだこの時期は上り坂の良い秀吉なので二人の主従関係にも感動しました。別れの場面もドラマチック。そして半兵衛の微笑、最強。存在自体がひたすら美しい半兵衛です。
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曾て唐土に孔明諸葛亮有り、本朝に楠正成有りて…まこと稀世有代の軍師と謳われたり。さり乍ら現今此処美濃国に、先師両者に勝るとも劣らざる大軍師、大兵法家現れたり。その名を竹中越中守半兵衛重治とぞ申す―と、江戸初期の『尾張軍記』に記されている。かくのごとく、その知謀は当時の野心ある大名武将にとってはまさに垂涎の的だったが、頭こそ丸めてはいないがすでに世捨人のつもりの23歳の半兵衛は、血なまぐさい戦国の風を吸いたくもなく、花鳥風月を友としてここ栗原山の草庵に隠棲を決め込んでいた。だがここに、三顧の礼をもって半兵衛を迎えようとの男があった。天下を狙う“尾張の暴れん坊”は織田信長の足軽頭、木下藤吉郎という男であった。―豊臣秀吉の天下奪りを陰で支えた軍師、“知謀の人”竹中半兵衛を描く歴史時代長編作。 1996年6月14日初読
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