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羞恥刑執行人 の商品レビュー

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この作者には珍しい凌辱作品は思いのほかエグい

オビには「牧村僚がハードな筆致で描ききる復讐レイプ!」とある。まず何より凌辱作品であることに驚く。甘いテイストで母子相姦や母子交姦を肯定的に描く作風の先駆者と言える作者の、少なくともフランス書院文庫では唯一の凌辱作品ではなかろうか。そして、これが思いのほかエグかったりする。サブタ...

オビには「牧村僚がハードな筆致で描ききる復讐レイプ!」とある。まず何より凌辱作品であることに驚く。甘いテイストで母子相姦や母子交姦を肯定的に描く作風の先駆者と言える作者の、少なくともフランス書院文庫では唯一の凌辱作品ではなかろうか。そして、これが思いのほかエグかったりする。サブタイトルで作者らしさを醸してはいるが、実際のところは復讐の意味合いを込めることで作者がハードに筆を進めた結果と推測する。 「東新宿経済研究所」なる事務所を営む主人公には裏の顔がある。警察権力の及ばないところで犯罪者を糾弾する闇の仕事人である。この辺りは定番的なダークヒーローの装いだが、極限的な羞辱を味わわせる「羞恥刑」によって社会的に抹殺するところが官能的な補完である。依頼人からの復讐を果たすものであり、言わば復讐代理人なのだが、私憤だけでは応じないといったルールを設けている。そして、依頼人にも相応の羞恥を告白し、時には辱めを受けることになっている。 4部構成になっており、連作短編的な体裁で4人からの依頼が順次処理されていく。羞恥を与えることが最終目的であり、それまでには様々な蠢きがあることから官能面の縛りはなくなり、つまり、何でもアリな羞恥と官能が繰り広げられることとなる。強制ながら母子相姦があることで作者らしさも醸されているが、無理強いの手篭め的な凌辱が幅を利かせるのはもちろんのこと、いわゆるおネェな人物が出てきてシーメイルに交わっていたりもする。依頼人と主人公に加えて容疑者の側にも男女がいて関係があり、騙されたり脅されたりの依頼人と容疑者との交わりもあることから、官能面には多面的な奥行きが感じられた。周到な設定と言える。 そして、羞恥刑の執行においては時に相棒たる外科医のメスによって容疑者のムスコがエラいことにもなっている。なかなかのエグさにグロさも少々といったところか。 この作者のイメージを覆す、興味深い作品と言えるだろう。

DSK