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森林気象 の商品レビュー

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2010/02/09

http://www.green.pref.tokushima.jp/shinrin/kenkyuu/kenkyuhokoku/pdf/03-1501.pdf 研究の方法としては、降水が各植被に到達し、それ以降河川に流出するまでの水文学的循環過程に注目している。その過程の中で諸...

http://www.green.pref.tokushima.jp/shinrin/kenkyuu/kenkyuhokoku/pdf/03-1501.pdf 研究の方法としては、降水が各植被に到達し、それ以降河川に流出するまでの水文学的循環過程に注目している。その過程の中で諸要因別に与えるそれぞれの影響と、河川の流況への影響に分けて、考察・検討している。そこで、森林、草地を含む生態系における検討すべき水循環のフローを本論文中では示している。そのなかでも植被の差が比較的明確にあらわれ、流出解析、流域水収支の面から重要視される「樹冠・樹幹による降水遮断」、「蒸発散」、「浸透」、「土壌貯留」等の主要因に主眼を置いて、特定地点での継続観測データおよび移動装置による観測データを用いて、その結果をもとに短期および長期的な流出に対して植被の与えた差異について比較検討をしている。 研究の結果、樹冠による降水遮断損失量はその発達状態や葉枝等の性状によって異なるが、針葉樹林の中ではスギ、マツ類が多く、ヒノキ、カラマツ等は少ない。樹幹流による降水遮断損失量は、集水型の樹幹平滑なブナ等の落葉広葉樹類では、15パーセントを超える。しかし、マツ類のように樹枝が屈曲し、粗い樹皮を有する針葉樹類では、その量は僅少であるが、一方、同じ針葉樹類でもヒノキ、モミ類等は樹幹の直通性と比較的平滑な樹皮のため、10パーセント前後の樹幹流下量が得られた。

Posted byブクログ