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緑の家 の商品レビュー

4.2

8件のお客様レビュー

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南米ペルーの田舎町と…

南米ペルーの田舎町と密林を舞台に繰り広げられる、さまざまな人々の物語です。会話の中に何の前触れも無く回想シーンが入ったり、物語の時間が後先になってたりして、最初は面食らいますがだんだんとその濃密な世界にのめりこんでいきます。

文庫OFF

2024/01/07

この小説は一筋縄ではいかないけれど、読書という体験の幅広さを感じさせてくれるものでした。未知の事柄に心を奪われるとはなんと楽しいことだろう。

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2021/05/27

ペルーのとある町の娼館にまつわる解体されたクロニクルのコラージュ。時間、場所が錯綜し物語が重層的に構築され、記述も地の文と会話が入り乱れ、最初は甚だ読み難い。しかし一旦その世界に嵌ると、その濃厚な世界に飲み込まれる。

Posted byブクログ

2013/11/20

時系列は入り乱れ、場所も移動し、同じ登場人物でも呼び名が変わったりするのでかなり混乱する。 また白人や原住民、部族の違いもわかりにくいのでメモを取ることが必須に近い。 読者参加型の小説で、読む側にも能動的な態度が求められる。 細かい作業が好きな人ははまるかも。 男の浪漫と女の力強...

時系列は入り乱れ、場所も移動し、同じ登場人物でも呼び名が変わったりするのでかなり混乱する。 また白人や原住民、部族の違いもわかりにくいのでメモを取ることが必須に近い。 読者参加型の小説で、読む側にも能動的な態度が求められる。 細かい作業が好きな人ははまるかも。 男の浪漫と女の力強さ、すなわち人生の美醜が集約された本だと思う。

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2012/04/08

筒井康隆さんが「小説好きのためのベスト小説は緑の家だ!絶対読むべきだ!」と力説していたから読みました。 私は3度目にしてやっと読破し、その後4~5回読んでいますが、まだ自由自在とはいきません。小説好きの方にこそおすすめします。 筒井さんの絶賛ポイントとは、こちら http://...

筒井康隆さんが「小説好きのためのベスト小説は緑の家だ!絶対読むべきだ!」と力説していたから読みました。 私は3度目にしてやっと読破し、その後4~5回読んでいますが、まだ自由自在とはいきません。小説好きの方にこそおすすめします。 筒井さんの絶賛ポイントとは、こちら http://d.hatena.ne.jp/ha3kaijohon/20120407/1333810940

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2011/09/15

ジャングルというのは動物、昆虫、植物など混沌として生物の坩堝となっている。 一歩踏み出すともう戻れない。もがけばもがくほど嵌っていく蟻地獄。底無し沼。 複雑怪奇として君臨する自然の聖櫃――それは読者を深みに迷わせ高揚を齎す。

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2011/06/04

これの新潮文庫版を大学の生協で昔みかけていたのに、買わずにいたら見かけなくなってしまった。 もう手に入らないかなあとあきらめていたころに京都の小さな本屋に置いてあるのを見つけて買った。見つけた時は嬉しかった。 また、自分が読んでた作家がノーベル賞をとるのは初めてで、それもなにか感...

これの新潮文庫版を大学の生協で昔みかけていたのに、買わずにいたら見かけなくなってしまった。 もう手に入らないかなあとあきらめていたころに京都の小さな本屋に置いてあるのを見つけて買った。見つけた時は嬉しかった。 また、自分が読んでた作家がノーベル賞をとるのは初めてで、それもなにか感慨深かった。

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2011/03/26

リョサの代表作とされる長編小説。 複数の時代、場面、視点が目まぐるしく入れ替わりながら物語の全体像を編み出す手法は、初見だと面食らうかもしれないが、他にリョサの作品を読んだことがあればスッと馴染む。この手法で徐々に物語の全体像が頭の中で構築されていく感覚は、不思議と心地よい。 ...

リョサの代表作とされる長編小説。 複数の時代、場面、視点が目まぐるしく入れ替わりながら物語の全体像を編み出す手法は、初見だと面食らうかもしれないが、他にリョサの作品を読んだことがあればスッと馴染む。この手法で徐々に物語の全体像が頭の中で構築されていく感覚は、不思議と心地よい。 さて、中身だが、読んでいて何となく『百年の孤独』に似ているなと感じた。あれは一族の歴史に南米の歴史を投影していた。本作ももちろん時間のは数十年単位で動くが、密林、砂漠地方、そして都会といった発展段階の著しく異なる場を複数用いることで、それ以上の時間を旅したような気分にさせられる。 物語は、閉じてみれば案外狭い輪の中で展開されていたと気づくが、時空間を巧みにつなぎ合わせることで、あたかもペルーを舞台にした大河小説を読んだような錯覚に囚われる。 そういった手法の部分に今回もしてやられた、と思ったが、物語のほうはそこまでインパクトは強くなかった印象。もちろん、十分楽しめるレベルであることは間違いない。

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