日記の虚実 の商品レビュー
有名人の日記には、今…
有名人の日記には、今でも本になって読める物が多数あります。しかし、その内容はどれだけ真実なのか。画期的な試みで楽しめました。
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2023.2.7市立図書館 江戸後期~明治期に活躍した盲目の琴の名手にして「東洋のタイプライター」をつくり日記を残した葛原勾当という人物に興味を持ち、情報収集のために借りた。 巻頭がちょうど葛原勾当の項で、次の樋口一葉以降もおもしろそうだったけれど、時間がなくていったん返却。「日...
2023.2.7市立図書館 江戸後期~明治期に活躍した盲目の琴の名手にして「東洋のタイプライター」をつくり日記を残した葛原勾当という人物に興味を持ち、情報収集のために借りた。 巻頭がちょうど葛原勾当の項で、次の樋口一葉以降もおもしろそうだったけれど、時間がなくていったん返却。「日記の虚実」というタイトルのとおり、他の人に見せない個人の内面が赤裸々に書かれているようでいて、いつかだれかが読むことを前提に作られた像である可能性もあり、意外と奥が深そうな日記研究もおもしろそう。 そのうちゆっくり読み返したい。 日記といえば、ドナルド・キーンの本もあったはずなので(→「日記に見る日本人」)、あわせて読んでみたい。
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著名人の日記の研究。 作品や生活、交友から日記を読み解くという逆の使い方をしているけれど、これってSNSでネストする時の方法とちょっと似てる。 他者の目線を常に意識して書かれているとか、実際の人となりとの差異、日本人の日記に天気は必須項目なのかとか、細かい所もつまんでいてついつい一気読みしてしまった。 古い文体で書かれたものに抵抗があって、克服するならまずは解説付きの評論あたりから…と思って手にとった本なのだけれど、大変面白うございました。
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