河合隼雄著作集(7) の商品レビュー
『子どもと学校』(岩波新書)のほか、18編の論考やエッセイを収録しています。 ユング派の臨床心理学者として知られる著者ですが、以前私立の中高一貫校で数学教師をしていたこともあり、教育の現場を知る大学人でもあります。本書ではそうした著者自身の体験に基づいて「臨床教育学」という概念...
『子どもと学校』(岩波新書)のほか、18編の論考やエッセイを収録しています。 ユング派の臨床心理学者として知られる著者ですが、以前私立の中高一貫校で数学教師をしていたこともあり、教育の現場を知る大学人でもあります。本書ではそうした著者自身の体験に基づいて「臨床教育学」という概念を提唱し、教育に携わる人びとの声に耳を傾けながら、子どもたちの抱える問題に臨床心理学の立場から考察をおこなっています。 子どもたちの非行の例を引きながら、その背景にある一人ひとりの子どもの問題を見つめようとする著者のスタンスから、現場の教育者に対する著者のメッセージを読み取ることができるように感じました。
Posted by
- 1