映画館に、日本映画があった頃 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
劇場公開される邦画をリアルタイムで評しつつ、実作者として映画界と、みずからの才能と格闘する姿がありのままに描かれる。この時評の連載終了後、著者は小説家としてもキャリアをスタートさせ、乱歩賞を手にする。本書の最後のほうには映画界に見切りをつけ、ひとり小説執筆に向かう著者の姿が描かれ、その後の展開を予感させる。 【引用】 ・映画の仕事をやる時、自分に課すこと。これ以上観客を失望させてはいけない。 ・徹底的に駄目になった時に出てくるものが、本物なんだと思う。 ・作家が最も愛しているのは自分がつくり出す虚構である。 ・脚本とは、自分以外の誰かの改変作業によって常に左右されてしまう文筆作品なのである。
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