博物学の黄金時代 の商品レビュー
英語英文学科 清水由布紀先生 推薦! 文系理系問わず、研究の面白さがぎゅっと詰まった1冊。発見がどのように共有する「知」につながっていくのか。古い本ではありますが、「学び」の楽しさを感じることができます。
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新年一冊目。前々から読みたかったのですがようやく入手、読了しました。 十九世紀英米を席巻した博物学ブームを社会的、科学的に説明し、そのうえで当時の博物学の盛り上がりを十全に伝えてくれます。十九世紀博物学の通史、というだけで貴重な一冊ですね。 博物学奇人伝としての趣もあり、...
新年一冊目。前々から読みたかったのですがようやく入手、読了しました。 十九世紀英米を席巻した博物学ブームを社会的、科学的に説明し、そのうえで当時の博物学の盛り上がりを十全に伝えてくれます。十九世紀博物学の通史、というだけで貴重な一冊ですね。 博物学奇人伝としての趣もあり、今では科学史の彼方に埋もれている人々の興味深いエピソードが満載。例えば、当時、圧倒的な人気を誇ったフランシス・バックランドの食獣趣味(本書によれば、死んだヒョウを掘り返してまで食したとのこと。)など、いかにも興味をそそられます。当時にあっては、かのダーウィンが博物学の英雄で「なかった」というのも面白い。 ヴィクトリア朝の啓蒙主義と好奇心の象徴といえた大博物学ブーム。しかしリンネによる微に入り細を穿つ革新的な分類体系、そしてダーウィン進化論の登場によってその命脈を絶たれます。英国の博物学ブームがいかに生まれ、育ち、そして死んだか。その軌跡を追体験し得る一冊といえましょう。 残念ながら絶版であり一時期は古書価も高騰していましたが、最近は入手しやすくなっています。博物学・文化史・科学史が好きな方は今のうちにどうぞ。
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ロンドン郊外、ウォード氏がサナギ孵化実験のための密封瓶詰め内でまさかのシダ植物発生、その後水をやらずとも長い間すくすくと成長する「ウォーディアン・ケース」と名付けられた瓶詰め植物が大はやり。「露のビーズ玉に飾られて、煌めく羽毛の生えたエメラルドの」植物を愛でるためのガラスケースは...
ロンドン郊外、ウォード氏がサナギ孵化実験のための密封瓶詰め内でまさかのシダ植物発生、その後水をやらずとも長い間すくすくと成長する「ウォーディアン・ケース」と名付けられた瓶詰め植物が大はやり。「露のビーズ玉に飾られて、煌めく羽毛の生えたエメラルドの」植物を愛でるためのガラスケースは「温室」建造に貢献、しだいに飽和状態になった頃、ガラス課税の緩和によってもうひとつガラス水槽のブームがくる。海水の中でイソギンチャクがゆれる「パーラー・アクアリウム」から水族館がつぎつぎ建てられることになる。 博物学の父リンネからなにからなにまでてんこもりの本書!まだ全部読み終えてないっ!
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