「ことば」を生きる の商品レビュー
詩人・ねじめ正一が、言葉との付き合い方を語った本です。 第1章では、教師に詩を作ることを勧められた中学時代や、伊藤比呂美の朗読会でふんどしパフォーマンスをおこなった経緯など、著者の詩人としての経歴が語られています。 第2章では、著者が思い入れのある詩人について語っています。学...
詩人・ねじめ正一が、言葉との付き合い方を語った本です。 第1章では、教師に詩を作ることを勧められた中学時代や、伊藤比呂美の朗読会でふんどしパフォーマンスをおこなった経緯など、著者の詩人としての経歴が語られています。 第2章では、著者が思い入れのある詩人について語っています。学生時代、父親からもらった石川啄木、中原中也、金子光晴の詩集についての所感から始まり、山之口貘、田村隆一、北村太郎、谷川俊太郎、藤井貞和、安田有、山口哲夫といった、著者と交流のあった詩人、さらに、著者の父で俳人のねじめ正也の思い出と俳句についての、著者の思いが開陳されています。 第3章は、詩の書き方や現代詩の鑑賞の仕方についての解説です。 著者については、日本語として意味をなさない詩を書いている、ふんどしパフォーマンスの詩人としてしか認識していなかったのですが、第2章のさまざまな詩人についてのエッセイはおもしろく読みました。
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著者は、中学校の国語教科書に「高円寺純情商店街」が掲載されていたことで知りました。どのようにして詩と出会ったのか、自らのことばを獲得するまでの経緯が書いてあります。「ことばとは、決めつけるためでなく、解放するためにある」という考え方は、極めて詩人的な視点。作家が語る「ことば」とは...
著者は、中学校の国語教科書に「高円寺純情商店街」が掲載されていたことで知りました。どのようにして詩と出会ったのか、自らのことばを獲得するまでの経緯が書いてあります。「ことばとは、決めつけるためでなく、解放するためにある」という考え方は、極めて詩人的な視点。作家が語る「ことば」とは違い、そのズレがとても興味深かったです。
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