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ゲマインシャフトとゲゼルシャフト(上) の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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テンニエスの主作です…

テンニエスの主作です。有名な、ゲマインシャフトとゲゼルシャフトを定義した書です。

文庫OFF

2024/05/01

強制団体アンシュタルト。国家やカトリック教会など、合理的に制定された法的秩序をもつ団体。一定の領域内の一定の条件を充たす人は皆、その秩序に強制的に従う。近代国家・中世カトリック教会。団体への参加は任意ではなく強制。個人の自発的な意志による結社とは異なる。Weberヴェーバー ド...

強制団体アンシュタルト。国家やカトリック教会など、合理的に制定された法的秩序をもつ団体。一定の領域内の一定の条件を充たす人は皆、その秩序に強制的に従う。近代国家・中世カトリック教会。団体への参加は任意ではなく強制。個人の自発的な意志による結社とは異なる。Weberヴェーバー ドイツが統一して帝国になって以降(1871)、急速に都市化が進み、都市人口は急増した。この新しく出現した都市は、従来の村落や小都市とは異なるものだった。▼コミュニティ。家族・地域・民族・教会はどちらかというと共同社会。集団が個に優先。つながっていること自体に意味がある。血縁・地縁。▼ソサイエティ。大都市・会社・結社・国民国家はどちらかというと利益社会。個が集団に優先。利害・打算的なつながり。コミュニティは、あらゆる分離にもかかわらず結合し続ける。ソサイエティは、あらゆる結合にもかかわらず分離し続ける。▼利益社会が優越する方向に推移していきているが、共同社会こそが人間の本来的な関係であり重要だ。共同社会では人々は互いに愛し合い、慣れ親しみやすく、喜んでお互いについて語り合うが、利益社会ではみな一人ぼっちで、自分以外の人に対して緊張している。共同社会が失われつつある。近代になって表面的で、はかない社会関係になってしまった、残念だ。フェルディナント・テンニースTönnies『ゲマインシャフトとゲゼルシャフト』1887 村落では全人格は共同体に包み込まれてしまうため、人は不自由だ。大都市はよそよそしさ、無関心であるがゆえに人は自由なのだ。▼昔は個人が集団に埋没していたが、集団内に様々な集団が生まれると集団の連帯や統一はしだいに弱まる。また個人は複数の集団に所属するようになり、個人の自由や平等が強化され、個性が発達する。G.ジンメルSimmel『社会分化論』1890 都市(シカゴ)の中心には官公庁やオフィスがある。その周囲に商業・軽工業の地域があり、移民や貧民が住む家がある。その周囲に労働者の住宅地がある。さらにその周囲に中産階級の高級住宅地がある。その周囲には郊外が広がっている。アーネスト・バージェスBurgess『都市』1925 都市とは、比較的人口が多く、人口密度が高く、社会的に異質な個人が住む永続的な居住地のこと。都市の生活には特有の様式がある。都市では、強い紐帯が失われ、社会が解体されていく。都市での接触は対面であっても、非人格的で、表面的で、一時的で、断片的である。都市では、個人は原子化され、互いに無関心で、孤立しており、参加の感覚がない。ルイス・ワースWirth『生活様式としてのアーバニズム』1938 都心の周辺部に荒廃した地域。建物はボロボロ。貧しい労働者や移民が住んでいる。この地域を復興させてピカピカにする。すると、家賃や建物の価値が上昇し、元々住んでいた貧しい労働者や移民は家賃が払えず、住めなくなる。労働者や移民の住んでいた地域は中産階級が住む地域に変わる。ジェントリフィケーション。グラスR. Glass, 1964 ※ロンドン。UCL, LSE。ユダヤ人。女性。 都市には風変りな考えをもった人・新しいことを生み出す人が集まってくる。それが一定量を越えるとサブカルが強化される。クロード・フィッシャーFischer『アーバニズムのサブカル論』1975 都心の周辺部が大変なことになっている。工場の閉鎖や郊外移転によって失業した労働者・貧困層が集中している。移民も多い。住宅は老朽化し、空き家が放置されている。教育水準は低く、犯罪・非行が多発、コミュニティ感情も衰退している。英政府『インナーシティに関する対策』1977

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2013/10/20

ゲマインシャフトとゲゼルシャフト。 古い言葉だが社会の成り立ち分類を考える上でよく引用される言葉。上巻ではまずその定義がしっかりと述べられている。まずはこの本で定義をつかんでみては?

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2011/08/19

 被災したコミュニティをどうするか。 弥縫策では、済まされまい。 どうしてこう、現政権は、弥縫策というか思いつきというか、端から見て祖のようにしか見えないことしかできないのか。  内実はべつでそのことがうまく伝えられていない?あるいは、実質的に、わかっていないのか? 漁業者は「通...

 被災したコミュニティをどうするか。 弥縫策では、済まされまい。 どうしてこう、現政権は、弥縫策というか思いつきというか、端から見て祖のようにしか見えないことしかできないのか。  内実はべつでそのことがうまく伝えられていない?あるいは、実質的に、わかっていないのか? 漁業者は「通勤形態」で良いのでは、だの、その他のサラリーマン・農家は、高台に住まわせろだの、「コミュニティ」以前の話しであろう。  本書に出てくる用語ではないのだが、expressiveとInstrumentalの、前者「表出的」以外の、訳語ってないもんかね。

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2010/05/12

ゲマインシャフトとゲゼルシャフトの観点からみると現社会の問題点も見え、原因がわかってきます。ゲマインシャフトであるべき家庭や友人関係がだんだんとゲゼルシャフト化して行っているのが現状だと思います。またそれが資本主義の限界点でもあるのでは。単純に一元的には語れませんが、とても含蓄深...

ゲマインシャフトとゲゼルシャフトの観点からみると現社会の問題点も見え、原因がわかってきます。ゲマインシャフトであるべき家庭や友人関係がだんだんとゲゼルシャフト化して行っているのが現状だと思います。またそれが資本主義の限界点でもあるのでは。単純に一元的には語れませんが、とても含蓄深く読むことができました。細かい部分は頭に入らない部分も多かったですが、とても大切なことを押してもらったと思います。 10/4/27

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2009/10/07

有機体的連帯であるゲマインシャフトと機械的連帯であるゲゼルシャフトについて書かれてある本。 読む前までは、ゲマインシャフトとゲゼルシャフトについてだけ理解できればいいと思っていたのですが (それは今でも変わりないですが) テンニースの理論はマルクス主義の影響を直接的に受けている...

有機体的連帯であるゲマインシャフトと機械的連帯であるゲゼルシャフトについて書かれてある本。 読む前までは、ゲマインシャフトとゲゼルシャフトについてだけ理解できればいいと思っていたのですが (それは今でも変わりないですが) テンニースの理論はマルクス主義の影響を直接的に受けていることが分かって面白かったです。

Posted byブクログ