熱 の商品レビュー

高樹のぶ子(著者)

2009/10/04

なんとなく恋愛して、なんとなく旦那が不倫したあげく相手が妊娠したから離婚。でも結局2人は別れられない。熱、といってもパッション、って感じじゃなく、だらだら続く微熱、低温ヤケドしそうなじりじりした熱、という表現が合う恋愛物。

2009/10/04

小説。恋し、結婚し、裏切られ、別れ、また出会って、始まる物語。ふとしたきっかけで夫に愛人がいること、その愛人が妊娠していること、その付き合いはもう古いことを知って、でも淡々と描かれてるのが妙に重苦しい。妻であった頃は愛人の存在に心を痛めた主人公が、逆の立場になったり、簡単に言えば当てつけに、他の男性と関係を持って反応を見てみたり、もがいているように見えるのに、行間からはあくまで冷静としか分からない。もっと暴れて欲しいと思うほどに、隠された何かが伝わってくる。