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江戸川乱歩随筆選 の商品レビュー

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4件のお客様レビュー

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ミステリーだけでなく…

ミステリーだけでなく様々な嗜好が伺えて興味深いです。

文庫OFF

やっぱり乱歩は、小説…

やっぱり乱歩は、小説。おどろおどろしい小説に比べ、エッセイの読み応えはあまり無い。

文庫OFF

2017/04/13

この随筆集を読んで、江戸川乱歩がますます好きになった。乱歩の関心の広さ、率直な態度、ミステリに対する愛情に心を打たれる。文章も格調高くて、読み応えがあった。私もミステリが好きなので、乱歩がミステリへへの情熱を語った「枕頭風景」のような随筆を一番面白く感じた。同性愛の嗜好をあっけら...

この随筆集を読んで、江戸川乱歩がますます好きになった。乱歩の関心の広さ、率直な態度、ミステリに対する愛情に心を打たれる。文章も格調高くて、読み応えがあった。私もミステリが好きなので、乱歩がミステリへへの情熱を語った「枕頭風景」のような随筆を一番面白く感じた。同性愛の嗜好をあっけらかんと述べる随筆があることに驚いた。戦争中にそんな文章を発表するのは勇気を必要としたと思うが、乱歩はさらりと書いている。江戸時代に、自らの命を絶った少年の墓を、乱歩が訪ねたことを情感あふれる文章で記した「もずくの墓」が私のベスト。

Posted byブクログ

2015/01/10

本書でも書かれているとおり、随筆の巨人でも有るという乱歩だけれども、乱歩の随筆は、えてして論文であって入り込めないと全く頭に入ってこないのが欠点。この本は最初と最後が探偵小説の着想に関したもの、途中が書評や著名作家の人生や同性愛などというものである。 探偵小説の着想に関しては、...

本書でも書かれているとおり、随筆の巨人でも有るという乱歩だけれども、乱歩の随筆は、えてして論文であって入り込めないと全く頭に入ってこないのが欠点。この本は最初と最後が探偵小説の着想に関したもの、途中が書評や著名作家の人生や同性愛などというものである。 探偵小説の着想に関しては、大体の人は読みやすく、たとえば前半の項では「蟲」、後半では「パノラマ島奇譚」「盲獣」などのあっと驚く死体のかくし方など、乱歩を読んできた人にはわかるものになっている。ちくま文庫のサイトでも、そのあたりの表題が紹介されている。 しかしこの本というまとまりで見たら、真ん中のJAシモンズやジイドに関する論文こそが主となるべきなのであろう。ところがこれが、それらの作家について特に読んでこなかったり思い入れがないと、全く頭に入ってこない。というのも、乱歩の随筆によくある、知識を披露するための固有名詞の絨毯爆撃で、それらが理解できない素人お断りというものだからである。 とはいえ、夢野久作や坂口安吾との思い出話であったり、怪奇小説としてラブクラフトを紹介したりと、読書家はニヤリとさせられる文章も有り。資料的には大事なのだろう。読書家向けの本である。映画のフィルムが燃え始める恐怖の話、戦争の体験などは大変面白かった。

Posted byブクログ