世界の文学セレクション36(10) の商品レビュー
図書館にて『ウジェニー・グランデ』のみ読了。初めて読むには『ゴリオ爺さん』や『谷間の百合』は長すぎると思い、これをバルザック入門にしてみたが、普通に『ゴリオ爺さん』から入ればよいと思った。というのも、『ウジェニー・グランデ』は現代の私たちからするとあまりにも新鮮味がない。いかにも...
図書館にて『ウジェニー・グランデ』のみ読了。初めて読むには『ゴリオ爺さん』や『谷間の百合』は長すぎると思い、これをバルザック入門にしてみたが、普通に『ゴリオ爺さん』から入ればよいと思った。というのも、『ウジェニー・グランデ』は現代の私たちからするとあまりにも新鮮味がない。いかにもな「ど田舎=狭く閉じた社会」での人々の営みを描いた内容なのだが、いかにも過ぎて「うん、知ってた」となってしまう。社会の有機的なメカニズムがありありと感じられて感動するし、バルザックは社会派小説として面白いということは十分確認できたが、この作品をあえて人に勧めることはないかなと思う。
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