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砂のクロニクル(下) の商品レビュー

4.1

15件のお客様レビュー

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2011/09/27

まぁ、細部のリアリティは圧倒的なんだけど。なんだか無駄な登場人物が多いような。個々のエピソードがよいが、ラストに集約されるカタルシスがない。「蝦夷地〜」ほどの迫力にも欠ける。

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2010/08/22

(上下2巻、読み終えての感想です)  暴力や民族主義とは無縁な、平和ぼけした日本人である僕は、荒々しい波の中に突き落とされ、この怒濤のような物語の流れに首筋を捕まれ、押し流されるだけであった。圧倒的な勢い。ホメイニによるイスラム革命からフセインによるクウェート侵略の狭間を背景に...

(上下2巻、読み終えての感想です)  暴力や民族主義とは無縁な、平和ぼけした日本人である僕は、荒々しい波の中に突き落とされ、この怒濤のような物語の流れに首筋を捕まれ、押し流されるだけであった。圧倒的な勢い。ホメイニによるイスラム革命からフセインによるクウェート侵略の狭間を背景にした物語は、すばらしい迫力で読者に迫ってくる。男達の運命を思うとき、不思議なセンチメンタルにおそわれるのもそのためだろう。  流されながら、妙な違和感があった。前編を通じて一度も日本語の会話が出てこないはずの、この小説における会話文の粗雑さは何なのだろう。それだけは嫌だった。どうしてこれだけの男達が、こんな粗野な日本語で語らなければならないのか。その疑問が、ラストで解ける(不十分ではあるが)。それが物語の中であらわには見えない何者かに繋がっていることを知ったとき、民族主義に無縁の(生活を送っている)僕は感動したのだった。

Posted byブクログ

2009/10/07

バラバラだった登場人物が1つの場所に集まってきて、どんなラストになるのかスピード感があって興味深く読めた。 世界を旅する人には読んでおいた方がいいと思う。 平和ボケの日本人に知る必要がある。

Posted byブクログ

2009/10/04

下巻の疾走感は凄まじかった。 粗筋を簡単に書く。 イラン革命防衛隊と自立を願うクルド人の戦い。クルド人は蜂起の為に日本から来た武器商人ハジに自動小銃カラシニコフ2万挺を注文する。ハジはクルド人の聖地マハバードにイランの目を掻い潜って拳銃を送り込めるか。 実情を複雑に書く...

下巻の疾走感は凄まじかった。 粗筋を簡単に書く。 イラン革命防衛隊と自立を願うクルド人の戦い。クルド人は蜂起の為に日本から来た武器商人ハジに自動小銃カラシニコフ2万挺を注文する。ハジはクルド人の聖地マハバードにイランの目を掻い潜って拳銃を送り込めるか。 実情を複雑に書く。 革命防衛隊は腐敗するものとイスラム革命当時の清廉な情熱を信じるものとで内部分裂し、クルド人ゲリラは出身によるイラン−クルドとイラク−クルドの葛藤がある。ハジは自分と同じ名前の武器商人ハジの存在を知る。グルジアマフィアやゾロアスター教徒の武器商人はハジと協力するが、それぞれの野望と敵を同時に抱える。政府に復讐を誓うフェダイン・ハルクは秘密裏に活動を続ける。そして革命防衛隊を抱えるイラン政府の陰謀も渦巻く。 10者10様の信念と生き様が、クルドの聖地マハバードで衝突する。 血で血を洗うような戦争の中で、登場人物はそれぞれ自分の信じるものの為に命を賭ける。それは、宗教、独立の悲願、金、復讐。彼らは、闘い、傷つき、崩壊していく。しかし信じられるものを持たない偽悪者ハジは、彼らを見て自分に問い続ける。自分の人生とは何か、本当に希うものは何か。 これは、勝者が生み出す歴史の欺瞞を悲劇で語る物語でもあり、信念が人を突き動かす様を描いた物語でもある。 砂のように儚く歴史の渦に飲まれ消えてく命の、灼熱の輝きを目に焼き付けて欲しい。

Posted byブクログ

2009/10/04

ラストの戦闘シーンは圧巻でした。 http://ameblo.jp/eisin/entry-10083224910.html

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