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手毬 の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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純粋無垢な精神と独特…

純粋無垢な精神と独特の歌風で慕われた禅僧・良寛さんを、その悲しくまた厳粛な最期を看取り、彼を慕い続けた尼僧・貞心尼の目でつづった作品。その歌の掛合が優しく、またせつない。

文庫OFF

2018/05/28

思ったよりも、面白かった。というのは多分、小説として面白くなるような、ちょっとメロドラマ的な要素があって、良寛、貞心尼の人間臭いところに焦点があるからだろう。しかし、物語のキーとなる数々の歌について、分かるものもあり、分からないものもあり、で、充分堪能出来たかというとそうでもない...

思ったよりも、面白かった。というのは多分、小説として面白くなるような、ちょっとメロドラマ的な要素があって、良寛、貞心尼の人間臭いところに焦点があるからだろう。しかし、物語のキーとなる数々の歌について、分かるものもあり、分からないものもあり、で、充分堪能出来たかというとそうでもないのが、ちょっと口惜しい。精進しないと。

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2017/11/19

“手毬上人とか手毬法師とか呼ばれている良寛さまが、私の心の底に住みつきはじめたのはいつ頃からなのか。 岩むろの 田中に立てる ひとつ松あはれ 一つ松 濡れつつ立てり 笠かさましを 一つ松あはれ 「無理しなくていい、あるがままに、すべてを投げ出して、ひたすら仏におすがりしたら、...

“手毬上人とか手毬法師とか呼ばれている良寛さまが、私の心の底に住みつきはじめたのはいつ頃からなのか。 岩むろの 田中に立てる ひとつ松あはれ 一つ松 濡れつつ立てり 笠かさましを 一つ松あはれ 「無理しなくていい、あるがままに、すべてを投げ出して、ひたすら仏におすがりしたら、必ず、み仏がすべていいようにはからってくださる」そんな声が無言の良寛さまから伝わってくるように思う。”

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2017/08/26

寂聴さんによる最晩年の良寛さんの物語。 聖の道にあって、俗の世で生き 文学に心を寄せて 寂聴さんの姿を、物語中の良寛さんからも貞心さんからも感じます。 それだからいっそう、死に向かう姿とそれを看病する者の思いが、伝わってきます。 人は、糞尿にまみれ、思うように働かなくなった...

寂聴さんによる最晩年の良寛さんの物語。 聖の道にあって、俗の世で生き 文学に心を寄せて 寂聴さんの姿を、物語中の良寛さんからも貞心さんからも感じます。 それだからいっそう、死に向かう姿とそれを看病する者の思いが、伝わってきます。 人は、糞尿にまみれ、思うように働かなくなった自分の身体や頭のことを思いながら、死に向かうものかも知れず、そういう姿をまっすぐに受け止め、受け入れる器量を持ちたいと願います。 もう一つ、語り手でもある貞心さんが、良寛さんとは違った形で縁を結ぶ佐吉という男性と、やはり死に向かう彼を看取るきくという女性の存在やその思いが、とても鮮やかで、男女間の思いの在り様、生きる喜びや悲しみをまた違った角度から感じさせられます。

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2012/01/26

晩年の良寛さんと貞心女尼との話。良寛さんの詩の内容がわかればもっと良かったんだけど。現代語にしてもちょっと違うんだろうな。

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2009/10/04

良寛と若い尼僧の心の交流をベースに描かれた物語。 私は家族の介護中にこの本に出会ったので 物語で良寛が老いていくのがとてもリアルに感じられ 人間の一生の長さを私に教えてくれた作品。

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