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小説清少納言 の商品レビュー

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2014/11/21

(2014.11.09読了)(2009.03.30購入) 100分de名著で、『枕草子』が取り上げられたのでこの機会に作者の清少納言の物語を読んでしまうことにしました。 三枝さんの本は、「小説紫式部 香子の恋」、「小説小野小町 吉子の恋」を読みましたので、三冊目になります。 紫式...

(2014.11.09読了)(2009.03.30購入) 100分de名著で、『枕草子』が取り上げられたのでこの機会に作者の清少納言の物語を読んでしまうことにしました。 三枝さんの本は、「小説紫式部 香子の恋」、「小説小野小町 吉子の恋」を読みましたので、三冊目になります。 紫式部や清少納言は、宮廷での呼び名であって、本人の名前ではないので、題名の副題として、本人の名前と伝えられる名前を付けています。 清少納言は、諾子さんです。 清少納言は、父の清原元輔が59歳のとき生まれました。母は、清少納言が生まれて間もなく亡くなってしまいました。清少納言の清は、父親の苗字・清原からきています。 諾子さんが16歳のとき、橘則光と結婚します。橘則光は18歳でした。 翌年、男の子が生まれました。則長と名付けられました。 則光とは別れようと思っていたころ、藤原実方と親しくなり、女児を出産しました。こまと名付けました。 父・元輔は、任国・肥後で83歳で亡くなりました。諾子さん24歳。 藤原道隆の求めにより、中宮定子(18歳)の女房として出仕します。この時28歳。 行成、斉信、経房、といった方々ともお付き合いがあったようです。 一度宿下がりをしたときに、枕草子を書きはじめます。 宿下がりのころから藤原棟世との付き合いが始まり、三十五歳で、宮中を退出したあとに付き合いが復活しました。 【目次】 第一章 勝間の浦の岸の姫松 第二章 夜をこめて鳥のそら音は 第三章 すさまじきもの昼吠ゆる犬 第四章 物暗うなりて、文字も書かれず…… 単行本あとがき 解説  与那覇恵子 ●草子(128頁) 中宮さまが、あるとき伊周さまが献上なさった草子を諾子に示されました。 「これに何を書こうかしら」 とおっしゃったのを、 「私に下さったら枕にいたします」 ●女流(209頁) 「文学の流れは女性が創ってきたのだから、女流でいいのだ」 ☆関連図書(既読) 「清少納言『枕草子』」山口仲美著、NHK出版、2014.10.01 「桃尻語訳 枕草子(上)」清少納言著・橋本治訳、河出書房新社、1987.08.31 「桃尻語訳 枕草子(中)」清少納言著・橋本治訳、河出書房新社、1988.12.20 「桃尻語訳 枕草子(下)」清少納言著・橋本治訳、河出書房新社、1995.06.30 「むかし・あけぼの(上)」田辺聖子著、角川文庫、1986.06.25 「むかし・あけぼの(下)」田辺聖子著、角川文庫、1986.06.25 ☆三枝和子さんの本(既読) 「小説紫式部 香子の恋」三枝和子著、福武文庫、1994.12.05 「小説小野小町 吉子の恋」三枝和子著、福武文庫、1995.11.10 (2014年11月21日・記) (「BOOK」データベースより) ふと、その一節を口ずさみたくなる、永遠に瑞々しい随筆『枕草子』を書いた清少納言とはどんな女性だったのか。華やかな王朝時代に、一条天皇の中宮・定子に仕え、藤原公任、藤原行成をはじめとする貴族との恋を、きらきらした才覚で彩った清少納言を生き生きと描く歴史小説。

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2012/09/02

平安時代に活躍した5人の女性をそれぞれ主人公に、丁寧な語り口で、一見華やかに見える生涯の様々な苦悩を描く「平安五人女」シリーズの1作目。 歌人清原元輔の娘に生まれながらも、歌を詠むことに傾倒せず、宮仕えに出て男性と互角に渡り合ってみたいと願う諾子。自らの才覚を頼みに活躍の場を求め...

平安時代に活躍した5人の女性をそれぞれ主人公に、丁寧な語り口で、一見華やかに見える生涯の様々な苦悩を描く「平安五人女」シリーズの1作目。 歌人清原元輔の娘に生まれながらも、歌を詠むことに傾倒せず、宮仕えに出て男性と互角に渡り合ってみたいと願う諾子。自らの才覚を頼みに活躍の場を求めていく自立した姿は、さすが「枕草子」の著者である。しかし意外に、いろいろな殿上人と愛だの恋だのやっていたらしい。なんだかミスマッチ。「枕草子」の日記的章段執筆の動機は独自性があって興味深い。

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2010/07/13

私が過去に触れた小説では、清少納言は才能はあるが思い上がった勝気で鼻持ちならない女性として描写されることが多かったように思う。 しかしその後初めて現代語訳を通読してみたところ、貴族たちとの機知に富んだやりとりの面白さや彼女と中宮との強い結びつきの方が強く印象に残り、それまで読んだ...

私が過去に触れた小説では、清少納言は才能はあるが思い上がった勝気で鼻持ちならない女性として描写されることが多かったように思う。 しかしその後初めて現代語訳を通読してみたところ、貴族たちとの機知に富んだやりとりの面白さや彼女と中宮との強い結びつきの方が強く印象に残り、それまで読んだ小説で描かれていた女性とは随分違うなと感じた。 この作品の「諾子」は今までで一番私の中の清少納言像にしっくりくる。 読み終わって、もう一度学術文庫の現代語訳を手に取りたくなった。

Posted byブクログ