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ホリー・ガーデン の商品レビュー

4.1

19件のお客様レビュー

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2022/07/12

途中まで読んでから時間が空いたので、最初から読み直して、今回は読了。女性同士の友情、恋愛、不倫。昭和?平成?なノスタルジー溢れる歌手たちも登場し、郷愁を誘う。

Posted byブクログ

2020/09/25

眼鏡屋で働く果歩に猫のフキ 眼鏡屋の象足 果歩のことが好きな中野 美術の高校教師でもあり、色んな果歩を知っている静枝 果歩の元恋人の津久井 江國香織さんの作品が大好きです。 初めて読んだ本は、きらきらひかる でした。 もうどうしようもない気持ちになり、 今もどこかで、睦月と笑子...

眼鏡屋で働く果歩に猫のフキ 眼鏡屋の象足 果歩のことが好きな中野 美術の高校教師でもあり、色んな果歩を知っている静枝 果歩の元恋人の津久井 江國香織さんの作品が大好きです。 初めて読んだ本は、きらきらひかる でした。 もうどうしようもない気持ちになり、 今もどこかで、睦月と笑子がどこかにいるように感じるぐらい。 この本は手元に置いて置きたい本になりました。 江國さんの最後のあとがきがとても好き 余分なこと、無駄なこと、役に立たないこと。 そういうものばかりで出来ている小説が書きたかった。 余分な時間ほど美しい時間はないと思っています。 誰かのことを知りたいと思ったら、名前や年齢、職業とかではなく、 こどもの頃理科と社会のどっちが得意だったとか、 そんなことに興味を持ってしまうと書いてました。 私はこの文章を読んだ時、 その人が自分にとって特別な人であることなのかなと思いました。 私は、恋愛感だけではなく、 この人なんか好きだなと思ったら、 どんな思考とか、どんな映画や音楽を好きなのかを聞きたくなる気持ちに似てるように感じました。 静枝が果歩を非難した言葉 「不倫なんて卑怯だわ」 「最低よ。何も背負わずに甘いところだけ欲しいなんて」 でも、その甘いところを拠り所にしながら関係を持っている人は世の中には沢山いるのだろうか、、、 もし自分にとって特別なひとが現れて、 他の人の元にもこころを許してると思ったら、悲しくなるけどな、、、 あなたのことが特別な分、私もあなたにとっての特別でいたいと望んでしまう。 江國香織さんの作品に出てくるような女性に出会ってみたい。 でも、そんな女性は自分がどんな恋愛をしてるなんて、 語ろうとしない気がする。 1 紅茶茶碗 2 昼の電車 3ピクニック 4 つまづく石 5 タンバリン 6 考えない練習 7 記憶 8 グリーンピースごはん 9 天使 10 楕円 11 愛の桃 12 夜の電車 13 カステーラの夜 14 お姫様ごっこ 15 タブー 16 保健室 17 ポルノよりもヤバいもの 18 日一日とは何であるのか 19 けんか 20 初冬のドライブ 21 考える練習 22 ささくれ 23 夜道 24 再び・紅茶茶碗 この作品にぴったりと思った挿絵は、荒井良二さんでした。 物語に出てくる、 ジェイ・マキナニーのストリートオブマイラフ 尾形亀之助さんの作品も読んでみたいです。 ひとまず、ジャンバースカートに白いシャツを着たい

Posted byブクログ

2016/11/06

わたしは今30代後半だし、こんな恋愛をしてきたことすらないのだけれど、江國さんの小説を読んでいつも思うのは、わたしが小説の恋愛に自分の共感を全く必要としていないのだという事。 恋愛そのものよりも、恋愛をしている女の人たちにまつわる日常が、なんだかとっても憧れを抱かせる。

Posted byブクログ

2016/11/17

ログインIDが分からなくなり、ログイン出来なくなった旧本棚にも登録してましたが…。 新たな…まあ、たいしたことじゃないけど…ことを思いついたので、改めて登録することに。 2016年夏、アリスインワンダーランドの映画が公開され、アリスの世界が好きな私は観たのです。今回の【時間の...

ログインIDが分からなくなり、ログイン出来なくなった旧本棚にも登録してましたが…。 新たな…まあ、たいしたことじゃないけど…ことを思いついたので、改めて登録することに。 2016年夏、アリスインワンダーランドの映画が公開され、アリスの世界が好きな私は観たのです。今回の【時間の旅】は鏡の国のアリスが原作というか、モチーフになってる。鏡の国のアリスといえば、ホリーガーデンの中で、果歩が職場で飲む珈琲を、バタつきパン蝶が飲むお茶を連想させる…と書かれている。 私はアリスの世界が好き…とママ友に言ったことがあるわりには、原作を未だ読み通せていない。読み始めても挫折してしまうのだ。何故だろう…それはアリスの世界が、筋書きらしい、というか、起承転結が無いから…かなと思う。最後に話が盛り上がる…というよりは、最後に、全部夢でした!で終わり。 で、筋書きが無い点ではホリーガーデンも一緒じゃないの!私はホリーガーデンは急に果歩や静枝の暮らしぶりを見たくなり、本を開く…という感じ。斜め読み、でも構わない。鏡の国のアリスも、同じように扱っていこう…と思っている。 2016年晩秋。週末になると疲れからか、風邪をひき、治りかけても無理をして…の悪循環な日々。身体が弱ってるから、気持ちも弱るのか…はたまた…卵か鶏か…みたいな話ですね。最近、ホリーガーデンを手にとって読んだわけじゃないけど、たまたま他の方のレビューを見てたら、欠落。というフレーズがあって。家族に昨日、欠落人間。と罵られたので、つい反応。そうか果歩もそう思われてたとは…苦笑。最近、読んでいるはたがんぼうたち。の桃が果歩の外見の描写とかぶるイメージ。色白でセーターの色合いがきれいな顔だちを引きたててる…のあたり。 後、筋書きがない話…とずっと捉えていた。今も筋書きがある…とは思えない。ただ、鏡の国のアリスもそうだけど、時間の流れ…はある。鏡の国のアリスはマス目を進む…という流れではあるけど。ま、後はレビュー等で時折お見かけする、時間をきりとったような…というのが的確なのかな。後、同じようなことかもしれないけど、ある時期を振りかえって、始点の月から終点の期間を回顧してみた…という感じかな。この月はこんな風に暮らした、何処そこに出かけた…という風に。真冬の朝の空気感、夏の終わりの球場の夜気…あぁ、あの時の…とその空気感からその時の自分の状態をも思い出す感じ。ホリーガーデンは冬から始まり、冬で終わるので、冬の印象が強い。でも、始まりの冬、と終わりの冬…では周りの人たちとの関わり、果歩自身の時間の流れによる変化で、違う空気が流れているよう。ま、中野君と一つ毛布にくるまってテレビを観てる…てエピソードの影響大!ですね(^_^;)。あたたかな穏やかな冬。果歩は今はどんな季節を過ごしているのかしら。

Posted byブクログ

2016/06/24

江國香織さんはほとんど読んでいるけど、たぶんこれがいちばん好き。 ずっとこの人たちの日常を読み続けたい。 そう思って、何度も読み返してしまって、果歩ちゃんとはもう古い友達くらいの気持ち。笑

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2016/06/08

救われたくて読んだのに落とされて悲しくなる。わたしは浴槽で食器を割ったりしないし甘いものを絶ったりしないけど果歩ちゃんみたいにふわふわしてるし大人であることを忘れない様にマニキュアはちゃんと塗っておく。カフェオレボウルを知ったのはこの本だし、猫を飼ったらわたしもフキと名前をつけた...

救われたくて読んだのに落とされて悲しくなる。わたしは浴槽で食器を割ったりしないし甘いものを絶ったりしないけど果歩ちゃんみたいにふわふわしてるし大人であることを忘れない様にマニキュアはちゃんと塗っておく。カフェオレボウルを知ったのはこの本だし、猫を飼ったらわたしもフキと名前をつけたい。何かにつけて欠落している。

Posted byブクログ

2015/07/03

20 玄関で黒い革のハーフコートを羽織り、サイドゴアのショートブーツに足をつっこむと、こんなにも「わかりあって」いることに胸を嬉しくしめつけられながら 51 つまづく石でもあれば私はそこでころびたい 52 「たぶん僕は不感症なんだ」友情に関して。 懐柔 気障 滲む 夥しい ...

20 玄関で黒い革のハーフコートを羽織り、サイドゴアのショートブーツに足をつっこむと、こんなにも「わかりあって」いることに胸を嬉しくしめつけられながら 51 つまづく石でもあれば私はそこでころびたい 52 「たぶん僕は不感症なんだ」友情に関して。 懐柔 気障 滲む 夥しい 62 ほんとうに何もわかってないなと果歩は思い、そう思うことはしかしどこか少し幸福だった。中野ときたら、まったく何もわかってない。耐えられないのは攻撃されることではなく、むしろ攻撃されないことなのだ。静枝に心配されること、そしてたぶん、同情されること。 80 幸福と不幸には境目などきっとないのだ、と果歩は思う。 「いいお天気ね」 窓をあけながら果歩は言い、晴天というのはどちらかというと不幸に似ている、と思った。それも、恒常化してしまった穏やかな不幸に。 83 記憶を共有できればいいのに。 89 結局、感情的になった方が負けなのだ。余分な好意が人を感情的にする。 急に細部まであきらかになった部屋の中で、果歩はちぐはぐな気持ちになった。子どもの頃、世界全部を相手に抱いていた違和感が、ふいに戻ってきたみたいだった。 95 「私が何のためにいつもきれいにマニキュアをしているかわかる?」 「そうしないと、自分が大人だっていうことを忘れちゃうからよ」 96 あれは世にも哀しい音だった、と、果歩は今でも思っているー津久井は規則正しい優しさで、かならず果歩のまぶたに唇をおしあててからでていった。おやすみ、と言う津久井の声は、いつでも真実淋しそうだった。 99 「私は歩いている自分の足の小さすぎるのに気がついた。電車くらいの大きさがなければ醜いのであった」 121 満開のみずきが風に揺れる、白い花びらを校庭に降らせている。 152 「一人一人がまったく造花のようで、手は柔らかくふくらんでいて、しなやかに夜気に蒸れる」 156 ふいに淋しさにかられて、果歩は自分で戸惑った。きょうは過去が追いかけてくる気配もなかったし、これといって津久井のことを考えたりもしなかった。そしてそれにもかかわらず、果歩は今淋しさにぞっとした。すぐにビスケットの缶をあけ、部屋の空気を過去に戻したいと思った。 189 ーおお これは砂糖のかたまりがぬるま湯の中でとろけるやうに涙ぐましい。 208 にがが、とかすれ声 211 「ホープレスにあの人が好きなのよ。私の知らない土地に生まれて、私の知らない人たちと生きて、私の知らない人たちを愛している芹沢さんが好きなの。今のあの人じゃないあの人なんて想像できないし、今の私たちじゃない私たちなんて考えられない。恋愛って言うのは、なんていうか唯一無二の、天文学的偶然によってできているものだと思うのね。だかた、何か一つずれてしまったらーもっと早く出会うとか、芹沢さんが独身だとかー、すべてがちがっちゃうはずでしょう?」 220 なああ。 フキがかすれ声 262 このくらいがあっているのかもしれない、と思った。好きな男とずっと一緒にいたりしたら身がもたない。 281 余分なこと、無駄なこと、役に立たないこと。そういうものばかりでできている小説が書きたかった。 余分な時間ほど美しい時間はないと思っています。

Posted byブクログ

2014/03/31

あとがきに余分の物語ってかいてあって、そうまさにそれだ、と思った 劇的なものには触れずにふわふわと。 わたし絶対静枝だわーと思いながら読んでいた。とても面白かった。こんなふうに静かに暮らしたいなあ

Posted byブクログ

2013/08/06

「何かが欠落している」主人公に共感できる部分もあり、それはダメだろうと思う部分もあり・・。中野くんのキャラクターが素敵。思わず応援してしまう。

Posted byブクログ

2012/02/03

江國作品で一番好き。何度も読み返してます。 女友達の複雑さがよく出ている。 いじっぱりな果歩にひかれます。

Posted byブクログ