二つの勲章 の商品レビュー
ダミアン神父の生涯を綴った本。 ダミアン神父はハワイに宣教師と派遣された。当時のハワイではハンセン病が流行しており、発病が確認された人々は、モロカイ島という、絶海の孤島へ隔離されていた。そこでの患者の生活はひどいものであり、そのことを憂慮するダミアン神父は、ハンセン病患者に穏や...
ダミアン神父の生涯を綴った本。 ダミアン神父はハワイに宣教師と派遣された。当時のハワイではハンセン病が流行しており、発病が確認された人々は、モロカイ島という、絶海の孤島へ隔離されていた。そこでの患者の生活はひどいものであり、そのことを憂慮するダミアン神父は、ハンセン病患者に穏やかな気持で天国へ行けるようにと、様々な活動を行った。 結局は彼自身もハンセン病に罹り命を落とすことになった。しかし、病に感染したと聞いた彼はこう言ったという。 「今までは、“あなたたちハンセン病患者は・・・”と話しかけていたが、今は“私たちハンセン病患者は・・・”ということができる。これでやっと私は彼らの気持が本当の意味で理解できるようになった」 この本は薄くて、少年少女向けなのか、さく×2読めました。 これ読んでふと思った。宗教の力ってすごいって。ダミアンの場合はカトリック教徒で、神を信じ、天国を信じたからこそ、自分の命をおしむことなく他人のために生涯を費やせたわけだし。 海外のお金持ちの人たち、例えばビル・ゲイツとかハリウッドスターなんかが、チャリティ活動に熱心なのはやっぱり宗教の影響も大きいんだろうしな〜。そういう面で、日本人はわりと無宗教に近いから、あんまり慈善活動してる金持ちって聞かないかも。 反面、宗教が原因で内紛や民族闘争、戦争が起こったりしてるのも事実であって、宗教って、人を悪にも善にもできるんだよね〜としみじみ思う。言ってしまえば単なる思想にすぎず、信じないものにとってはとるに足らないことだったりするんだけどね。
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