歴史の世界から 改版 の商品レビュー
大正天皇の生母が明治天皇が大元帥の服を着用して白馬にまたがって軍隊を閲兵している写真を見て、われわれ天皇家もひよっとしたらダメになるのではないかといった(P116) 戦後の天皇制は日本古来のものに戻っている。左翼の人たちがののしっている天皇制とは明治時代の天皇制であり、日本...
大正天皇の生母が明治天皇が大元帥の服を着用して白馬にまたがって軍隊を閲兵している写真を見て、われわれ天皇家もひよっとしたらダメになるのではないかといった(P116) 戦後の天皇制は日本古来のものに戻っている。左翼の人たちがののしっている天皇制とは明治時代の天皇制であり、日本古来の天皇というものは大神主であって、地上の支配者ではない。
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司馬の中国歴史感は非常にわかりやすい。 思わずそこらへんにいる中国人に読み聞かせたい内容。 中国語で表現はできなさそうだけど苦笑
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司馬さんの、かなりとりとめのない短文集。歴史エッセイだけでなく、司馬さん自身の経験談やら近況やらもあって新鮮だった。
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エッセイ集。歴史関連では「千石船」と「川あさり十右衛門」が面白かった。他に氏の人間ウォッチング風エッセイを集めた「人と軌跡」なる章もあり、もし僕について書いてもらったら果たしてどういう内容になるのかなぁ、なんて思ったり。
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色々な雑誌に掲載されたエッセイを集めたもので、その年代は昭和35年から55年くらいまで、とても長いので、テーマはかなりまちまちになっている。大きく、「歴史」について語ったものと「人物」について語ったものの2種類に分かれていて、やはり、「歴史」を扱ったエッセイのほうが、独特の味があ...
色々な雑誌に掲載されたエッセイを集めたもので、その年代は昭和35年から55年くらいまで、とても長いので、テーマはかなりまちまちになっている。大きく、「歴史」について語ったものと「人物」について語ったものの2種類に分かれていて、やはり、「歴史」を扱ったエッセイのほうが、独特の味があって楽しい。 時事的な話題も入っているので、今となってはもう時代が昔すぎてよくわからない話しもたくさんあるけれど、それはそれで、当時の空気が伝わってきて面白い。 それにしても、この、司馬遼太郎という人は、どれだけたくさんの文章を遺しているのかと、今さらながら驚かされる。小説自体の数も多いけれども、それとは別に、「この国のかたち」や「司馬遼太郎が考えたこと」のようなエッセイ的な本も数えきれないほどたくさんある。手塚治虫やピカソのように、多作で活動的な人だったのだと思う。 信長は、その長所においては秀吉などの水準からはるかに屹立する天才でありました。 が、それだけに欠点の谷もふかい。 秀吉は知っていた。 その天才を学び、その谷を埋めようとした点に、秀吉のうまみがあります。(p.57) 植物の多くは、群落の性質がある。おなじ科の植物が、おなじ場所でそろって繁殖するものだ。人物の場合もかわらない。人物も群落する。明治以降の文壇史や画壇史をみればわかる。おなじ同人雑誌や画家仲間から、そろって成長し、群落する。信長、秀吉、家康の場合がそうだ。(p.65)
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